あれからかれこれ一時間が経った 。
私とご主人様達は帰宅し 、 黛さんは
“ できるだけ早めに調べたいから ” と
自室に引きこもってしまった 。
ちなみにご主人様は 、 未だに意識が戻って
いない 。
三枝さんがぼそりと呟いた一言に
共感してしまった自分がいた 。
時はあっという間に過ぎ 、 いつの間にか
時計は丁度12時ぴったりを指している 。
三枝さんは他の使用人達に呼ばれて離席していて
黛さんはまだ部屋でウェイターのことを調べて
いるので
いまこの部屋には私とご主人様だけだ 。
私は流石に待ちきれなくて
ぼそっと失礼な言葉を呟いた 。
その瞬間
━━━━━━━━━━━━━━━ ちゅッ
ご主人様が いつの間にか起き上がって
私の手にキスをしていた 。
瞬く間に真っ赤になった私の体をみるやいなや
ご主人様は にゃは 、 なんていいながら
にこ っと 笑顔を見せる 。
あれから 、 騒ぎを駆けつけた
三枝さん達が 部屋に突撃してきた 。
なんて言いながらも 、
顔はにっこりと笑顔な三枝さんは
肩の力が抜けたように不破湊に抱きつく 。
この時ばかりは 私の口からも
つい声がでてしまった 。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。