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第1話

第壱話 愛好者ノ願イ [ 其の一 ]
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2023/11/14 11:05
日が照りつける朝。

敦は探偵社で太宰がやらなかった故に溜めに溜まった書類仕事を国木田に代わりにやる用に命じられ、何故自分がやらなければならないのだと思いながらも致し方なく書類仕事をしていた。
するとふいに、誰かの足音が聞こえてきて、仕事をしていた手を止め、扉の方を見てみると案の定探偵社の扉が開き一人の少女が入ってきた。
華七美   櫻
華七美 櫻
依頼宜しいでしょうか?
そう声をかけた少女は、小麦色に緑色の毛が少量混ざった髪を二つに分けて纏められており、肩から小型のカメラを下げ、目元には丸眼鏡がかけられていた。
国木田 独歩
国木田 独歩
ご依頼ですか、では此方へどうぞ。


.。o○
国木田 独歩
国木田 独歩
では、早速ですが名前と依頼内容を聞かせて頂けますか?
依頼者を席まで案内し、国木田はそう問い掛けた。
華七美   櫻
華七美 櫻
はい!私の名前は華七美カナミ  サクラと言います。
華七美   櫻
華七美 櫻
それで、依頼内容なんですが......
華七美   櫻
華七美 櫻
皆様の写真を撮らせていただけないでしょうか?!?!
急に大声を出した華七美にお茶を持ってきていた谷崎や、話を聞いていた国木田がびくっと震えた。
国木田 独歩
国木田 独歩
.....もう一度言って貰えますか?
華七美   櫻
華七美 櫻
探偵社の皆様の、写真を撮らせて頂きたいです。
声量下げ、ゆっくりとした口調で言った華七美の言葉に国木田は再び首を傾げた。
そりゃあそうだ、確かに探偵社は探偵業を生業としている為最近では半分何でも屋と化しているが、写真を撮らせて頂きたいという依頼はきたことも承諾したこともない。
何よりそういう場所ではない。
華七美   櫻
華七美 櫻
えーと、急に言われても困りますよね!
私は其の、探偵社の皆さんの所謂いわゆる愛好者オタク”でして!出来れば写真を頂ければなぁ、と.......
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎
 愛好者オタク........? 
華七美の前にお茶をコト、と置いては谷崎は首を傾げた。
谷崎  ナオミ
谷崎 ナオミ
特定の物や人物に恋愛や友情、家族愛とはまた違った愛や執着心をもつ人の事ですわね。
谷崎の後ろからひょこ、と出てきて説明しては わたくしも同級生から聞いた話ですけれど........ と付け足し
国木田 独歩
国木田 独歩
........成る程、ですがすみません。
探偵社はそういうご依頼を受け付ける場所ではないので........
華七美   櫻
華七美 櫻
そこをなんとか!!
華七美   櫻
華七美 櫻
お金なら幾らでも出しますのでっ!
其の言葉に国木田の耳がぴくっと揺れた、
国木田 独歩
国木田 独歩
幾らでも........?
華七美   櫻
華七美 櫻
はい!!!推しに貢ぐのだと思えばっ!!
其は国木田にとって、とても甘美な言葉であった。
只でさえ物を壊したり、人に被害を与えたりで罰金が多い探偵社だがその上に与謝野さんの医療器具代や乱歩さんの駄菓子代で更にかかる、此ではお金がもうすぐ底をついてしまう。
そんな状況に”幾らでも出す“と言われれば其はもう受ける他ないだろう。
国木田 独歩
国木田 独歩
よし。敦、此の依頼者はお前に任せた。
中島  敦
中島 敦
えぇ?!僕ですか?!
中島  敦
中島 敦
僕だけでは無理ですよぉ........
国木田 独歩
国木田 独歩
確かにお前だけでは心配だな........
国木田 独歩
国木田 独歩
蔵椿さん、此奴の依頼手伝ってもらえませんか?
蔵椿   一水
蔵椿 一水
え?大丈夫ですよ!
書類を片付けていた銀髪の青年一水イツミに国木田が話しかけると案の定一水は了承した。
華七美   櫻
華七美 櫻
では私の行き付けのカフェに行きましょう!!
中島  敦
中島 敦
え?!うわぁ!
蔵椿   一水
蔵椿 一水
ちょ、ちょっと待ってください!
華七美がぐいっと敦と一水を引っ張り敦がわーわーと騒ぎながら探偵社から出ていった。




.。o○
紫撫夜   夏奈
紫撫夜 夏奈
いらっしゃいませ~!
紫撫夜   夏奈
紫撫夜 夏奈
て、何だ華七美さんじゃないですか。
少しアンティークなカフェに連れて来られ、店に入ると銀色と黒色の髪の長髪な男性がカウンターから声をかけてきた
華七美   櫻
華七美 櫻
今日は探偵社の方と依頼の話をしたくて!
中島  敦
中島 敦
あ、今日和......
蔵椿   一水
蔵椿 一水
今日和。
敦は気間づそうにお辞儀をしてはにこにこと笑みながらお辞儀をする一水に凄いな........なんて思いながら席についた。
紫撫夜   夏奈
紫撫夜 夏奈
おー、此の前言っていた華七美さんの“推し”ですか、良かったですね。
紫撫夜   夏奈
紫撫夜 夏奈
あ、注文何にします?
中島  敦
中島 敦
えーと、僕は水だけで大丈夫です。
蔵椿   一水
蔵椿 一水
僕も水で。
華七美   櫻
華七美 櫻
私は珈琲を一杯。
華七美は人差し指を立てにこっと紫撫夜にそう注文しながら、本題に入りましょうか、と敦達の方向に向き直した。
華七美   櫻
華七美 櫻
私が撮りたいのは探偵社の日常の風景なんです。
蔵椿   一水
蔵椿 一水
成る程........
華七美   櫻
華七美 櫻
ですから、今日一時間だけでもいいので探偵社に密着させていただきたいんです!
ずいっと敦に迫っては自分に決断はできません!と目線で一水に助けを求めると一水はふむ、と少し考えるような素振りをしたあとにこっと笑い。
蔵椿   一水
蔵椿 一水
分かりました。
ただし、危険な事はしないでくださいね。
と、一言言い、華七美ははい!!と目を輝せながら答えた
華七美   櫻
華七美 櫻
あ、そうだ。
言い忘れていました。
華七美   櫻
華七美 櫻
此のカフェに来た客が態々貴方達に伝えるように言われたのですが。
華七美   櫻
華七美 櫻
”今日中に探偵社員一人の命を取り立てに行きます。“との事です。
中島  敦
中島 敦
え?









作者コメント)
やぁっと一話できたぁー!登場人数少ない上に文は下手だし短いですがそこは温かすぎる目で見てください。

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