日が照りつける朝。
敦は探偵社で太宰がやらなかった故に溜めに溜まった書類仕事を国木田に代わりにやる用に命じられ、何故自分がやらなければならないのだと思いながらも致し方なく書類仕事をしていた。
するとふいに、誰かの足音が聞こえてきて、仕事をしていた手を止め、扉の方を見てみると案の定探偵社の扉が開き一人の少女が入ってきた。
そう声をかけた少女は、小麦色に緑色の毛が少量混ざった髪を二つに分けて纏められており、肩から小型のカメラを下げ、目元には丸眼鏡がかけられていた。
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依頼者を席まで案内し、国木田はそう問い掛けた。
急に大声を出した華七美にお茶を持ってきていた谷崎や、話を聞いていた国木田がびくっと震えた。
声量下げ、ゆっくりとした口調で言った華七美の言葉に国木田は再び首を傾げた。
そりゃあそうだ、確かに探偵社は探偵業を生業としている為最近では半分何でも屋と化しているが、写真を撮らせて頂きたいという依頼はきたことも承諾したこともない。
何よりそういう場所ではない。
華七美の前にお茶をコト、と置いては谷崎は首を傾げた。
谷崎の後ろからひょこ、と出てきて説明しては 私も同級生から聞いた話ですけれど........ と付け足し
其の言葉に国木田の耳がぴくっと揺れた、
其は国木田にとって、とても甘美な言葉であった。
只でさえ物を壊したり、人に被害を与えたりで罰金が多い探偵社だがその上に与謝野さんの医療器具代や乱歩さんの駄菓子代で更にかかる、此ではお金がもうすぐ底をついてしまう。
そんな状況に”幾らでも出す“と言われれば其はもう受ける他ないだろう。
書類を片付けていた銀髪の青年一水に国木田が話しかけると案の定一水は了承した。
華七美がぐいっと敦と一水を引っ張り敦がわーわーと騒ぎながら探偵社から出ていった。
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少しアンティークなカフェに連れて来られ、店に入ると銀色と黒色の髪の長髪な男性がカウンターから声をかけてきた
敦は気間づそうにお辞儀をしてはにこにこと笑みながらお辞儀をする一水に凄いな........なんて思いながら席についた。
華七美は人差し指を立てにこっと紫撫夜にそう注文しながら、本題に入りましょうか、と敦達の方向に向き直した。
ずいっと敦に迫っては自分に決断はできません!と目線で一水に助けを求めると一水はふむ、と少し考えるような素振りをしたあとにこっと笑い。
と、一言言い、華七美ははい!!と目を輝せながら答えた
作者コメント)
やぁっと一話できたぁー!登場人数少ない上に文は下手だし短いですがそこは温かすぎる目で見てください。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。