どれくらい時間が経っただろう。
わたしは気づいたら、太宰さんと中原さんに挟まれながら話をしていた。
太宰さんのその言葉を、わたしは聞き逃さなかった。
海月ちゃんに、聞いたことがあった。
太宰さんは昔、とても大切な友人を1人亡くしたことがあると。
その上、海月ちゃんまでも太宰さんを置いて逝ってしまった。
その悲しみを想像しだけでも、想像を絶する苦悩があったんだろう。
わたしは、静かに頷く。
うつむきながら、今思っていることを伝えた。
太宰さんからの優しい言葉に、わたしは少し泣きそうになる。
この人たち、こんなに優しい人だったんだ、、、
海月ちゃんや海ちゃんから教わったことだと、ちょっと関わりづらいって思ってたのに、そんなことなかったみたいだ。
こんなに優しいから、海月ちゃんと海ちゃんが好きになったんだ。
でも、やっぱりわたしは、、、
わたしたちの中に、少し沈黙が訪れた。
でも、少しも気まずくない。
それは、みんな大切な人を思い浮かべているからだろう。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!