鬼が活動しない、朝日が昇った時間。
あなたはしのぶの屋敷を訪ねて行った。
しのぶの屋敷に近づいて行くにつれ、蝶が増えていった。
あなたと菫が少し雑談をしている時にあなたの隊服の中にもぐっていたゆうがモゾモゾと動いた。
どうやら、顔を出したいようだ。
あなたは隊服のボタンを少し外した。
ゆうはちょこちょことあなたの胸から肩の方に移動した。
ゆうは返事をするように、
と鳴いた。
あなたは蝶屋敷に着いた。
かなり大きい屋敷だ。
あなたも屋敷を与えられているが、蝶屋敷ほど大きくはない。
それもそのはず。
蝶屋敷は鬼殺隊の病院みたいなものでもあるので、他の柱の屋敷よりも大きいのだ。
あなたは玄関の方に行った。
あなたが声をかけると奥の方から2つ結びをした少女があわてて来た。
あなたと年が近いと思われる。
その少女はあなたは見た途端、ヒュッと息を呑んだ。
あなたはその少女が口にした名前を聞いて、すぐに察した。
もしかして、この子はそのカナエという人物に自分を重ねてしまったのではないかと。
彼女の背後にある感情の色を視ると、懐かしさ、戸惑い、嬉しさ、悲しさという感情が一気に湧いたのを視た。
かつてのここの屋敷の主だったのだろうか。そのカナエという人物は。
でも、あなたはそれを思っても口に出さない。
あなたは柔らかく笑って諭した。
アオイはすぐに気を戻し、はっとした。
しのぶから今日は愛柱の雨宮あなたが来ると言われていたのだ。
そして、あなたはしのぶのいる場所へ案内された。
神崎アオイ視点
愛柱様がいらっしゃった時、とんでもない錯覚が起きていたのだと思う。
でも、愛柱様はあまりにも、カナエ様にそっくりで。
吸い込まれそうな瞳も、腰あたりまである長い髪も、柔らかく微笑む顔も。
そして、もう一つ。
愛柱様はまだ、13歳だと言う。私より1つ下。
そんなに幼い年齢で柱になるなんて、すごいと思った。
同年代でこんなにも強い人がいるなんて。
そう思うと、自分も、鬼殺隊に入ろうという気持ちが強くなる。
頑張るんだ。頑張って最終選別に行く。
時系列説明
アオイちゃんは無一郎くんと同期と言われているので、まだ鬼殺隊に入っていません。最終選別に行くのはこの半年後だと言う設定にさせていただきます。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。