朝練が終わると、体育館の空気が一気に緩んだ。
聞き慣れた声。
見慣れたはずの景色。
私は「いつも通り」ボールをカゴに戻しモップをかける。
体は勝手に動く。
考えなくても、次に何をすればいいかがわかってしまう。
……それが、少し怖い。
思い出そうとしても、
雲をつかむような気分になる。
ごく普通のやり取り。
だけど、それが全部誰かからの「贈り物」みたいに感じた。
教室に入ると、
何人かが当たり前みたいに挨拶をしてくれる。
席に座ると、前に治がいて斜め後ろに各名がいる。
この並びもなぜか知っている。
内容はわかるけど、上の空だった。
本当の私は、教室の中心になんかいない人間だった。
話しかけられることも、期待されることも、
ほとんどなかった。
それなのに今は、違う。
みんな誰も私の事を疑わずに、
私をここに、輪に入れてくれている。
考えきる前にチャイムがなった。
お昼になると、治と角名といつも通りご飯を食べる。
自分で言っときながら少し詰まってしまう。
そこで、ガラッと教室の扉が開いた。
侑適当に椅子を引っ張って座ってきた。
きつかったし、忙しかった。
だけど、感想なんて出てこない。
会話はそのまま流れていった。
唐揚げがどうとか、購買が混んでるとか。
誰も、気にしていない。
ただ、少し角名から視線を感じる気がする。
もしかしたら、角名は気づいてるんじゃないのか、
それが恐ろしいのかも分からないまま昼休みは終わった。
next…
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これからの展開
このままシリアス
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39%
コメディ味ある感じ
7%
とにかくバレー!
5%
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。