ーしょう saidー
なぜか急に、いむくんと悠くんと僕との ショートケーキ組 3人でピクニックに行くことになった。
行った先は、自然が豊かな公園。僕らは3人で、のんびりと散歩していた。
足元には、薄紫色の花々が咲き誇り、その上では、無数の白蝶が舞っていた。あぁ、僕の色だなぁ……と思った。
空は澄み渡るような快晴で、どこまでも広がる青空に、後から筆で真っ白な雲をかき加えたような空模様。
夢の中にいるみたいだった。
でも、今振り返ってみると、今の状況のほうが夢の中みたいだと思う。
目の前には、ついさっきまでいた場所と同じような景色が広がっている。
でも、……悠くんがおらへん。あのたくさんの荷物もない。
おるのは、僕といむくんだけ。2人きり。
足元には、薄紫色の花々が咲き誇り、その上では、無数の白蝶が舞っていた。
空は澄み渡るような快晴で、どこまでも広がる青空に、後から筆で真っ白な雲をかき加えたみたいな空模様。
夢の中にいるみたいだった。
足を、一歩前へ動かす。
ザッ
地面を踏む。
ザァッ
浮いた片足が地面に着くと同時に、僕の足元から、一直線に草が分かれる。
1人分の道ができた。
2人で、たまたまの出来事であると自分を納得させる。
今度はいむくんが、足を一歩前へ動かす。
ザッ
地面を踏む。
ザァッ
浮いた片足が地面に着くと同時に、いむくんの足元から、草が一直線に分かれる。
さらにもう1人分の道ができた。
トコトコ……
ーほとけ saidー
3回目、?
今までに2回、似たような出来事があった。
1回目は、何もない所で転んで、『暁紅の陽園』という紅色の別世界へ。
2回目は、青空に吸い込まれて、『水晶の空園』という水色の別世界へ。
これがもし3回目だとするのなら、……野原で花々と白蝶の渦に呑まれて、どこかに来たことになる。
僕らは無言で歩き続ける。
……そっか。これで、3回目か。
でも、今までの2回とは明らかに違うところがある。
しょうちゃんも一緒。
今までは、しょうちゃんの目の前で別世界へと移動していた僕。
でも今回は、しょうちゃんも巻き込んで、アニキの目の前で別世界へと移動している。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。