何か、硬いものの上で目を覚ました。
何故私は眠っていたのだろう。
ここはどこなんだろう。
今は何年なんだろう。
私は誰なんだろう。
全て分からない。
ただ、目の前には真っ白な空間が広がっていた。
体を起こし、辺りを見回す。
この部屋には、ベッドと椅子以外は何もなさそうだ。
ベッドから降りて、少し歩くと、部屋には一つだけ、窓があった。
外には、誰も居なかった。
沢山の高い建物が並び、そのほとんどが植物に覆われている。
遠くには大きな赤い球体のようなものがあり、世界を赤く照らし出している。
そこまで理解して、少し思い出した事がある。
これしか思い出せないけど。
しばらく部屋を探索していると、円形の缶を見つけた。
どうやらお菓子箱みたい、中には青色の飴が入っている。
1粒口に放り込み、もう一度外の景色を見る。
私が最初に目覚めたベッドに入る。
疲れていたのか、その日はすぐに眠ってしまった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。