前の話
一覧へ
次の話

第16話

付き合ったその後 そのじん
768
2026/07/27 02:38 更新
❤️サイド
今日はじんちゃんと2人でバラエティーの撮影に来ている!

今は楽屋で2人並んでソファーに座って待機中だ。

楽屋の中で真剣に台本を確認しているじんちゃんがかわいいっ!

バラエティーに苦手意識があるから不安なのか、ずっとうんうんと唸っている。

ほんまかわえぇ〜。

本人は真剣な顔してるつもりやと思うけど、タレ目がさらに垂れてて、まるで子犬みたいや。

庇護欲をそそられる。

あぁ〜、じんちゃんかわいい。

俺はそんなじんちゃんを、ずっと見つめていた。

見つめているだけでは我慢できへん。

俺はそのまま、じんちゃんを後ろからぎゅっと抱きしめる。

💛「ん! 舜太、抱きつくのは後にして。俺は今、流れの確認したいの!」

❤️「いやや〜。見てるだけなんて拷問やん」

💛「拷問? 何言ってんの?」

じんちゃんが不思議そうな顔をする。

その顔も好きやで。

💛「むぅー」

❤️「……あぁ」

じんちゃんは俺の腕をほどいて、無理やり俺から離れようとする。

その瞬間、胸がぎゅっと苦しくなる。

もっと抱きしめたかったのに。

せっかく2人きりなんやから、独り占めしたい。

誰にも見せたくない。

そんな汚い感情が胸の奥から溢れてくる。

……あかん、あかん。

じんちゃんは俺だけのもんやない。

メンバーみんなの彼女や。

まぁ、俺にとっては彼女やなくて嫁やけど。

独り占めなんてしたら嫌われるかもしれへん。

俺は慌ててその気持ちを押し込めた。

❤️「じんちゃん〜、俺、飲み物取ってくるわ」

このままやと、また抱きついてしまいそうや。

少し距離を置こうと思って立ち上がる。

すると、服の袖をぎゅっと掴まれた。

💛「飲み物なら水あるじゃん。水飲めばいいじゃん」

俯いたまま、小さな声でぼそぼそ話すじんちゃん。

……どないしたんやろ。

❤️「じんちゃん?」

💛「……舜太、座って」

じんちゃんはソファーを指差す。

❤️「……うん?」

俺は意味が分からへんまま、もう一度座る。

すると。

じんちゃんは俺と向かい合うように膝の上へ座ってきて、そのまま俺の首へ腕を回した。

❤️「……っ」

心臓が止まるかと思った。

💛「……これなら抱きつきながら台本読めるよ」

俺をぎゅっと抱きしめながら、耳元で小さく呟く。

💛「せっかく2人っきりなんだから、俺から離れないでよ」

💛「寂しくなるじゃん……ばか」

そう言って首元へ顔を埋める。

耳まで真っ赤。

……かわいすぎる。

❤️「離れるわけないやん」

❤️「ほんまはな」

❤️「ずっとじんちゃんを独り占めしたいって思っとる」

❤️「他のメンバーのとこ行くんも、ほんまは嫌や」

💛「……ちゃんと俺のこと好き?」

❤️「好きやない」

💛「え?」

❤️「愛しとる」

❤️「好きじゃ足りへんくらい」

💛「ふーん」

💛「重たいやつ」

口ではそう言うくせに、声はどこか嬉しそう。

そのツンデレなところもかわいくて、思わず笑ってしまう。

💛「こんな重たい奴が彼女なんて大変だなー」

……彼女。

またや。

じんちゃんは本気で自分が攻めやと思っとる。

俺のこと彼女扱いしとる。

本人はめちゃくちゃ格好つけてるつもりなんやろうけど、

俺より小さくて、

細くて、

華奢で、

今も俺の膝の上にちょこんと座って甘えてきてる。

どう見ても嫁や。

でも、その勘違いも全部ひっくるめて愛しい。

❤️「うん」

❤️「じんちゃんの彼女でええよ」

❤️「その代わり、じんちゃんは俺の嫁やけどな」

💛「はぁ? 何言ってんの」

❤️「ふふ」

少しだけむくれた顔で睨んでくる。

それすらかわいくて仕方ない。

俺はもう一度、小さな身体をぎゅっと抱きしめた。

プリ小説オーディオドラマ