そんなこんなでなかなか酷い感じでインタビューが終わった。
はぁー、いつもより疲れた。
力が抜けて、そのままソファに体を預ける。
❤️「じんちゃん♡お疲れ様!俺マッサージ得意やからやったげるよ」
💛「いや、いいです!結構です」
俺の右隣に座り、距離を詰めてくる舜太。
大丈夫だからほっといてくれ。
💙「いやー癒されたいなら僕やろ。吉田さん僕のこと抱きしてえぇよ」
今度は左からニコニコ笑顔の太智が腕を組んでくる。やめてくれ、太智体温高いから眠たくなるんだよ。
🩷「じんちゃん♡少し汗の匂いするね、さっきのインタビューの時そんな焦ってたの?かわいいね」
後ろからバックハグされて髪の匂いを嗅がれる。やめろスンスンするな。
🤍「ちょっと俺のじんちゃんなのに〜。みんなベタベタしすぎ」
なんで前から抱きつくんだよ。苦しいから離れてくれ柔太朗。
🩷「じんちゃん俺たちに愛されて嬉しいでしょ」
耳元で囁くな。
確かに悪い気はしないけど、でもこれはさすがに——
コンコン
マネ「失礼します」
ノックと同時にマネージャーさんが入ってきた。
さすがに全員、自然と俺から離れる。
……動き早すぎだろ。
マネ「皆さん、お疲れ様です。急なんですけど明日予定がリスケとなりました。なので明日はお休みで大丈夫です。みなさんゆっくり休んでくださいね」
おぉ!マジか、めっちゃ嬉しい!
ゆっくりしたい!ゲームしたい!
💛「わーい、お休みだ〜」
突然の休みに嬉しくて、頬杖をつきながらニヤける。
……あれ?
なんか静かすぎる。
顔を上げると、全員俺を見ていた。
え、なんだよその顔。怖いんだけど。
❤️「じんちゃん、おやすみ嬉しいな〜。しかも俺以外の3人と過ごせるんやもん。そら嬉しいよな」
顔は笑ってるのに、声だけ低い。
——あ。
そうだ。俺、全員と約束してる。
🩷「はぁ?なんで柔太朗と太智も一緒なんだよ。仁人、約束違くね?」
🩷「俺、“2人で”って言ったよな?」
🩷「……それとも、俺との約束ってその程度?」
勇斗の声、静かなのにめっちゃ怒ってる。
🤍「じんちゃん、俺さ“大事な話ある”って言ったよね?」
🤍「あれ、軽く言ったと思ってる?」
🤍「……それでも他の人とも約束するんだ」
笑ってるのに目が笑ってない。怖い。
💙「吉田さん、僕めっちゃ楽しみにしてたのに……」
💙「その日な、何するかも全部考えてたんやで」
💙「……楽しみにしてたの僕だけやったん?」
あぁ、太智がしょんぼりしてる。かわいい。
……いや違う、今それどころじゃない。
❤️「じんちゃん、皆をたらしこんで……アバズレやん」
なっ!なんてこと言うんだ!それは吉田コードだぞ!
っていうかなんなんだよ最近のお前ら。
もういい。好かれるより嫌われてる方がマシだ。
ここであえてクズなこと言って引かせる。前の距離感に戻すんだ。
💛「まぁね。てか皆が勝手に期待しただけでしょ。正直疲れるんだよ。すぐ勘違いしてさ、バカみたい」
……よし、いい感じに嫌なやつだ。
💛「あとさ、簡単に告白とかしてくるけど、俺付き合ったらマジでクズだよ?殴るし蹴るし暴言吐きまくるし」
みんなアイドルなのに軽率すぎるだろ。いくらメンバーでも告白?なんかするなよ。週刊誌怖いんだぞ。
💛「あと外行った服でベッド直行するし」
これは嘘だけど、潔癖な塩さんには効くだろ。
——沈黙。
みんな、さっきまでの空気が嘘みたいに引いてる。
よし。これでいい。
💛「じゃ、そういうことだから。お疲れ」
背を向けて、そのまま楽屋を出る。
これから多少気まずくなるかもしれない。
塩さんに汚いって思われるかもしれない。
……でも仕方ない。
切り替えて休みのことを考えよ。
ゲームして、寝て——
💛「……楽しみだな」
俺はウキウキのまま家に帰った











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。