『はぅ、』

口から心臓が出てくるのではと錯覚する程に胸が痛い。

喉がどくどくと脈打ち鼓動と共鳴する。

Re｢お前初心なのな。てっきりビッチなんだと思ってたぜhah...｣

びっ...！？！？

『最低ですリーパーさん。』

見損なった......

Re｢無自覚タラシなお前には言われたかねぇよ。｣

『タラシって...！私弄んでなんかない！！』

ギャーギャー言い合うと、不意に天井にポータルが開く

『穴－...？ッぐふ、』

そのポータルの中から落とされたのはまた新な骨だった。

｢ッってェ！！｣

骨だったからよかったものの、これが大の男だったら｢ぐふ、｣何かじゃ済まされないって絶対

いてて、と打った腰を擦ると目の前には此方も同じく打ったのであろう箇所を押さえている骨がいた。

｢あ"？ンだよテメェ。｣

深紅の瞳を持余し、金歯をちらつかせるこのスケルトン

『ｲﾔ,ﾅﾝﾃﾞﾓﾅｲﾃﾞｽ......』

怖い......殺気云々以前に目力が半端じゃないの...だから睨まないでくれｯｯ！！

｢あ゛~~っ、ビビらせる気は無かったンだが...｣


なんて言葉を濁す目の前のスケルトン。
悪い人(骨)では無さそう......？


Fe｢悪ぃ、俺はFellだ。だがワケあってMustardとも呼ばれてる。｣

ン、と顎をくいっと付き出し此方にも自己紹介を促す。

『私はあなたです。ワケあって今此処に居ます。あとワケあってイレギュラーと呼ばれてます。』

その自己紹介にフェルさんは｢ワケ有り過ぎだろ...｣とジト目をキメた。

私だってこんなワケあり物件は嫌だよ...ｯｯ！！
だから男が寄ってこないんだ！！←

一人で拳を作っていると、鼻につく臭いが部屋に充満する。

Re｢おいFell此処で吸うな。臭いが滲みるだろ。｣

ご尤もなリーパーさんの言葉にフェルさんはチッ、と舌打ちした後、私の顔に煙を吹き掛けた。

紫色のやんわりと停滞するような煙の後味はサイアクだ。

『げほっ、ごほ、...！

何するんですかっ！！』

Fe｢ばはは、煙てェだろ？｣

彼がしてやったりとした顔で此方を見る間も、私はげほげほと咳き込んでいた。

『最悪っ！服に臭い着いたらどうすんですか！？』

この質問を彼は｢さァな。｣とはぐらかして言った。

リーパーさんを見ると、此方も物凄い形相でフェルさんを睨み付けている。

此方もソファーに臭いが着く可能性を危惧しているのか

理由は分からなかったが、両者不機嫌な事には変わり無い。

ビリビリと殺気の漂う中彼はまた一つ、白く濁った煙を吐いたのだった。

Re｢因みにお前、Originalと口付けた時にはあんなに騒いでたクセに、ソウイウコトは知ってるのな。｣

そう言ってリーパーさんは片手でわっかを作り、もう片方の手の指をわっかへと入れていく。

はて、何の事だろうか？

疑問と同時に“あの時”の記憶が脳内再生されボッと顔が染まる

『一体何処まで“視て”いたんですか貴方.........それと、何か善からぬ誤解を招いてそうなので言っときますけど、顔面に煙吹っ掛けられた事についてはもう気にしてませんよ？服に臭い着く事が嫌だったのは事実ですが.........』

煙が染みた服となると、親族の葬式の時を思い出すので少しあれなのだが、式を終えると必ず喪服に線香の臭いが着くのが嫌いだった。

葬儀が終わっても尚線香の香が鼻に着く所為で、しんみりとした心情を引き起こされるのが嫌だったから。

まあ線香と煙草の煙じゃあ天と地の差があるけれど、矢張そういった追憶の記憶が甦ってくるのはいけ好かない。

葬式で思い出したのだが、死人を供養する際に私の文化では燃してお骨だけを墓に埋める。それも妙にこぢんまりとした墓石の下に。

外国では死体を其儘埋めると聞いたし、墓石も白くて華やかだ。

どうしてこうも変わってくるのかと疑問に思うことも度々あった。

私が死んだら、私のところの文化で葬送して欲しい。

何て、私には来る由の無い話なのだけれど。

Re｢成程。今回はFellに同情するぜ｣

リーパーさんの独り言に、思わず｢はい？｣と反応する。

Re｢何が『はい？』だ鈍臭。お前彼奴の意図少しは汲み取ってやれ！可哀想だろ！｣

『意図って何ですか意図って！！私は充分嫌がってますし彼の嫌がらせは功を収めてますよ！』

私の言葉にリーパーさんは｢はあっ？｣と呆れたように反応する

Re｢お前鈍感通り越して最早馬鹿だろ『あ"ーっ！馬鹿って言った！馬鹿って！！』

結局、私はリーパーさんの言っている事もマスのあの行動の意味も知る事無く終わった。

マジ卍様　ゆな様　天座　翠蓮様

スポットライトありがとうございました！

YUUNA様、二度のスポットライトありがとうございました✨