背中に回された腕
そのぬくもりに、あなたは少しだけ迷ってから――
そっと、抱き返した
一瞬、ナイトメアの体が固まる
何も言わない
でも腕に、ほんのわずか力が入った
低くて、機嫌のいい声
あなたは振り返り、ナイトメアの外套を掴むと、
そのまま引き寄せられるように――膝の上に座った
問いかけはあるが、拒否はない
むしろ、逃がさないように腰に触手が添えられる
そう言って本を開くと、
ナイトメアは小さく鼻で笑った
そう言いながらも、背もたれになるように体を預ける
両手があなた
静かな時間
ページをめくる音だけが、部屋に落ちる
ナイトメアがぽつりと呟く
主人公が少し体重を預けると、
彼は自然に受け止めた
額に、軽いキス
ぎゅっと触手が締まる
本の文字を追いながら、
あなたはその言葉を、何の疑いもなく受け入れた
静かで、甘くて、
少しだけ歪んだ――二人だけの読書時間















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。