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第112話

112話
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2025/09/16 11:52 更新
学園長先生
学園長先生
今日は皆でゆっくりして行きなさい。

優しくそう言ってくれる学園長先生に感謝しながらも、静かに立ち上がる。












ゆっくり、近くに座っているシナ先生に近づく。












…我慢できずに、思わず走りだす。
(なまえ)
あなた
ッッシナ先生ッ…!!
シナ先生
シナ先生
…ッあなたちゃん…!

思い切りシナ先生に抱きつく。













…私はやはり、この人が大好きだ。












抱きしめられると、安心できる。












本当に、嬉しいんだ。
シナ先生
シナ先生
よく…戻ってきてくれたね…ボロ

シナ先生のその言葉に、全員が静かに涙を流す。












…やはり、この学園は、我々の居場所だ。












実家のような安心感がある。
潮江 文次郎
潮江 文次郎
ッ…あなた、そろそろ行くぞ

文次郎の言葉でシナ先生から離れる。












お互いに目を見合って、軽く微笑んで。












小さく挨拶をする。
(なまえ)
あなた
お会いできて…良かったです。……では、失礼します。

後ろからは泣いたり鼻を啜る音が聞こえた。












ごめんなさい。…また、会えたら。












そう思いながらも、部屋の障子をしめた。
































七松 小平太
七松 小平太
おぉ!この部屋も懐かしいなぁ!!

その後全員で向かったのは自分達が使っていた長屋の部屋。













いまだに綺麗なままだ。












先生方がやってくれたのだろうか。












本当にあの人達には感謝しかない。
(なまえ)
あなた
…今日は楽しもう!!!

私が笑顔でそう伝えるも、周りも段々と笑顔になる。













…私達は、これくらいで良いんだ。













留三郎が持ってきた酒を広げながら、同窓会が始まった。











































善法寺 伊作
善法寺 伊作
ん〜それでその人がねぇ〜

あれからしばらく経ち、皆にも程よく酒が回っていた。













特に伊作が顔を真っ赤にして話すものだから留三郎が同室馬鹿を発揮していた。













これ、まだ続いてたのか。
食満 留三郎
食満 留三郎
……伊作可愛い

____何を言っているんだ。












呆れながらそう言う仙蔵を横目に何杯目かもわからない酒を口に運ぶ。













…この人達は、本当に。
(なまえ)
あなた
……私はお前達を愛してるよ

___私にも、酒が回っていたのかもしれない。













思わずそんな事を口走ってしまった。












周りの動きがピタッと止まる。












……やってしまったな。
潮江 文次郎
潮江 文次郎
…そういえば小平太があなたに渡したいものがあると言ってなかったか?

思い出したかのように、首が赤くなっている文次郎が言う。












すると小平太が嗚呼!!と大きな声を出して懐から何かを取り出した。
七松 小平太
七松 小平太
なぁあなた。私達、あなたが死にそうになった時言っただろう?

____結婚してくれと












そういえば、そんな事も言われたな。












そんな事を考えながらも軽い返事をする。













すると小平太が何かを差し出してくる。
七松 小平太
七松 小平太
これ、私達の印だ。…受け取ってくれるか?

そう言う小平太の手の上には___













小さな指輪が光っていた。
(なまえ)
あなた
…こんな綺麗なもの、貰っていいのか?

おどろきながらもそう告げると、長次が代わりに答えてくれる。
中在家 長次
中在家 長次
………五年生には簪を貰っていただろう。

ばれていたのか。












そんな事を考えながら確かにと答え、指輪を自分の指にはめる。












……本当に、綺麗だ。
(なまえ)
あなた
…お前らは本当に、私の事が大好きだなぁ。






当たり前だろう。












そんな返事が帰ってきて、思わず照れたのは内緒の話。





















その日私達は、一晩中飲み明かした。
























(なまえ)
あなた
…ん

いつの間に眠っていたのか、目が覚めた。













まだ外は暗く、皆んな寝ている。












………少しだけ可哀想だけど。












素早く服を着替えて、部屋の障子を開ける。
(なまえ)
あなた
今度こそ、さようなら。…私の愛しい人達よ。

そう言って、最後に全員の顔を見渡してから部屋をでる。













……同窓会も、悪くはないな。













そう、密かに思えた。























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