あの事があってから、あんまりゆあんくんに絡んでない
だってもっと嫌われたくないし、
だから、私はいろんな人達と絡んでいまは、
男子と絡んでいる
1人の男子が顔を真っ赤にして呟いた。
私は、少し首を傾げ、彼の顔を下から覗き込むようにして笑う。
無邪気な仕草をする私に、男子達は夢中になっていた。
私は、無意識だけども彼らの見る目は優しくゆあんくんには見せたことのないような無防備で楽しそうな笑顔を振り撒いた。
男子が私に聞こえない声で喋る。
ゆあんくんは、隣にえとちゃんが居る事なんて頭に入ってなかった。心の中では、付き合ってもない私に対して、傲慢なほど『彼氏面』をした嫉妬が渦巻いている
男子が去った後、ゆあんくんが衝動的に立ち上がった。私に何か言おうとして、一歩踏み出した時ーー。
学校内でも、イケメンと言われている蓮が私の隣に立ち迷いなく私の手を引いた。
蓮は私の肩に手を回し、自分の方へ強く引き寄せる。
あまりの近さに私が顔を覗き込むと、蓮は不敵な笑みを浮かべた。そして、ゆあんくんを真っ直ぐ見据えたまま私の頭を大きな手で撫でる
明らかな挑発。ゆあんくんの瞳が嫉妬と怒りで
燃え上がる。
ゆあんくんの拳は、机の下で白くなるほど握りしめられていた。
えとちゃんは、ゆあんくんのその『嫉妬狂った』顔を見て、全てを悟ったように顔を強張らせている。
私はゆあんくんがそんな風に私を見て、激しい独占欲を燃やしてるなんてこれぽっちも気付いていない。
「ゆあんくん私の事嫌いになっちゃったよね」って
思い込んでいる私は、悲しみを隠すように、蓮に微笑み返し、そのまま教室を後にした。
ゆあんくんは、自分でも制御出来ないほどに膨れ上がった『嫉妬』という名の恋心にようやく、そして最悪な形で気付かされていた。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!