隣の席の深澤くん
いつもクラスの中心にいて陰キャな俺とは程遠い存在なんだけど……
深澤くんが教科書を忘れて
「じゃあ 佐久間に見せてもらえ」
なんて先生が言うから机をくっつけて見せてあげる羽目になった
ドキドキしてなかなか先生の話が入ってこない
深澤くんがすき
チラッと深澤くんの方を見ると綺麗な横顔がすぐ近くにあって
もっと心拍数が上がった
好きだなぁ
すき
すき
しまった 声出ちゃった
深澤くんが目を見開いてる
深澤くんが声をかけてきた
「深澤ー私語は慎め」
先生に注意される
ふー助かった……
これで授業が終わればすぐ教室から抜け出せれば何も無いだろう
と思っていたら
ぽんっと紙がノートの上に乗った
開いてみると
'' すき?って言った? ''
思わず深澤くんの方を勢いよく見る
これ返事しないとだよな……
'' 言ってないです ''
嘘をついた
'' 嘘だな 佐久間くんって分かりやすいね ''
バレた 俺ってそんなわかりやすいのか、?
考え込んでいるとまた深澤くんから紙を渡された
'' 俺のこと好きなの? ''
「佐久間ーうるさいぞ〜」
先生に注意される
'' 分かりやすすぎ わら ''
顔がどんどん暑くなっていく
'' 昼休み 中庭来て ''
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!