第469話

河野純喜 涙
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2026/02/05 00:46 更新
ゆっちゃん様リクエスト


リクエストありがとうございます!
河野純喜side


いっつもへらへら笑っとる俺にも、悩みの一つや二つくらいある。


自信がない。


言ってしまえばそんな一言かもしれんけど、それはただの結論であって俺の感情はもっと複雑やった。


先に壁にぶつかったんは歌。


披露する機会が増えたんは嬉しい。


でも、風邪とか正当な理由があって声が出んかったとき、聞いた側は風邪なんてこと配慮してくれん。


そんな日は、家に帰ってからSNSの批判的なコメントを大量に読みながら過ごす。


風邪やったからなんて、言い訳みたいで言いたないやん。


でもそう考えたら、もし俺がぶっ壊れても今まで通りやらなあかんねんなぁって……。


そんなん無理やで。


俺やって人間やん。


そこから、何をするにも失敗したらどうしようって不安が溢れるようになった。


こんなネガティブ、俺らしくない。


自分でもそうわかってるからこそ、ポジティブになろうとすることがまたストレスやった。


JAMがふざけて言ってることにも最近は傷ついてて。


ネタなのはわかっとるしいじられるだけ愛されとるのもわかるけど、こいつになら言ってもいいって思われとるんやろうな。


メンバーからのいじりは、普段の信頼関係やとか愛があってこそやん。


JAMからってなると、舐められてんなぁって……ちょっとだけ、悲しくなんねん。


でもそれも嫌やった。


JAMは俺をいじることで楽しめてるなら、それで俺は傷つきたくない。


もっとポジティブに、受け取れたらええんに。


ダンスレッスン中、話も聞かずにぼーっとしてた。


頑張っても結局、今の俺や傷つくことしかない。


じゃあ今、なんのために頑張っとるんやろう。


東京ドームも控えとる。


こんなことでめそめそしてる暇はない。


でもどうしても、自身の感情に体が抵抗することはできんかった。
川尻蓮
純喜聞いてる?
河野純喜
……すいません
蓮くんに注意されて、ようやく足元を見つめてたことに気がついた。


蓮くんはそこまで俺の様子を深掘りしてこん。


でも、確実に俺が調子悪いことには気づいとる。


ただぼーっとしとるだけなら蓮くん怒るもん。


腰に手を当てて天井を見る。


やばい、泣きそ……。


でもレッスン中には泣けんし、メンバーに泣き顔なんか見せたくない。


いつも笑って明るい純喜くん、の像を壊したくなかった。


涙が溢れないように目をぎゅっと閉じる。


でも鼻の奥がつんとして、唇も震え始めた。


そこで、誰かが背中をさすってくれた。


ちっちゃい手……、瑠姫や。


ただでさえ泣きそうなときに優しく寄り添われたら、もっと泣きたくなる。


唇を噛んで息が漏れるのを耐えた。


上を向いても隠しきれん。


目尻から涙があふれた瞬間、みんなに背を向けて俯く。


ゆっくり歩いてちょっとずつ離れた。
河野純喜
……っ、ふぅ
一度涙が溢れたらもう止められん。


片手で目頭を押さえた。


はよ泣き止まな……。
白岩瑠姫
大丈夫大丈夫
河野純喜
瑠姫……っ
あかん、やめて。


そんな優しくされたら……みんなの理想の俺やなくなるで。


笑って明るい純喜くんやなくなってまう。
川尻蓮
純喜どした笑笑ちょっとしんどいかな
川尻蓮
一旦自主練タイムにしよ
泣き顔を見られたくない。


全力で俯いて顔を背けたけど。
白岩瑠姫
泣けよ、無理しないでいいから
そんなこと言われたら、もう……。


涙止まらんし、思いっきり優しさに甘えちゃうで。

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