思わず言ってしまった… 後悔した。
『わたしだって先輩には敵いませんよ。』
言えなかった。
どれほどサクラさんが大事なのか痛いほどわかった。
エミちゃん可愛いんだから。
そんなこと言わないでよ。熱くなりますよ先輩。
心の中で『この、天然たらし。』って呟いた。
『 』上手く喋れてるのかなあ。伝わっているのかな。
結局先輩に家まで送ってもらった。
これがカイト先輩との最後の会話。
暑くて死にそうな夏も、残暑の秋も。
先輩と話せるわけもなく、
あっというまに通り過ぎた。
気がつけば寒い2月。
__________ 冬になっていた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。