第27話

#25話
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2025/07/29 04:57 更新
🐔
俺は
🐔
初めてえとさんに会った
🐔
あの時から好きだったよ











初めて会った時?












結成されてからじゃない





















🍫
あぁ…(ポロッ
🍫
思い…だ、した






なんでッ










忘れちゃってたんだろう…?










確か、私が8歳で



ゆあんくんが7歳の時だった








あの時は




私は泣き虫で



意気地無しで









弱かった



🍫📛
ポロポロ


「うわ!また泣いたぞ!」

「泣き虫〜!」

「ブスのくせに泣いたらもっとブスになるぞぉ〜!」

「それなぁー!」





「「ギャハハハハ」」



その時は



よくいじめられていた





いじめといっても多分外から見たら子供同士の遊びだろうね





嫌がらせ程度にしか親や先生からは見られなかった







でも、それは一部をのぞいた所だけだとの話で、






いじめの原因はほぼ私にあった









私は元から何をするにもみんなより遅くて



忘れ物や遅刻、記憶力も悪くて





みんなに迷惑かけて





せめて迷惑かけないようにってしてたら







上手く自我を出すのが難しくなってしまった







自分の言いたいことを言えなくて




ただでさえ荷物なのに







そのせいで迷惑かけたくなくて



失望されたくなくて




声も出すことさえ辛くて






怖くて






なのに







泣く時は声が出てしまうから


女子からはぶりっ子や男好き




男子からは嘘つき泣き虫









だから泣き声だけは出さないようにとしてたら






感情が表に出ない子となって






そう勝手に認識されて






つまらない子とまた言われ





仲間から自然と外れて言った



🍫📛
あ、あのっ


「ねぇねぇ早くいこー!」

「うん!いーよー!」


🍫📛
ぁッ……


話すことすら嫌なのか



それとも存在感が薄くて気付かれていないのか





どっちにしろ辛かった








それからは何もせずただ言われた事を一生懸命に
やって







せめて見放されないようにと頑張った






なんて楽しみも何もない生活を送って1年ほど経ったころ







「えと、お隣に引っ越してきた子よ挨拶しなさい」



お母さんに促され
目を向けた先には

1人の男の子とお母さんらしき人が
立っていた




🍫📛
はじめ…まして


「それだけ?他に言うことあるでしょ?」


🍫📛


「ごめんなさいねぇ、うちの子人見知りで」

「いえ、大丈夫ですよ、子供なんて皆そうですからねぇ」



「それじゃあゆあんもご挨拶しよっか?」



🐔📛
うん!
🐔📛
おれ!ゆあん!ななさい!


7本の指を立てて


嬉しそうに無邪気に笑った顔が印象的な子だった






どうせ


今仲良くしても他の子とふれあう事が増えたら

私は遊ばれなくなる





そう思ってた






なのに





🍫📛
ポロポロ


「ねぇまた泣いたー」

「よく泣けるよね笑」




また、いつもの事でいじめられて



声を押し殺して泣いていた




そんな時





目の前に現れたんだ

🐔📛
なにしてんの?


「あ!ゆあんくん!」

「あのねぇー!えとちゃんがね!」




その頃からゆあんくんは皆の人気者だった



だから女子は媚びるようにゆあんくんに駆け寄った


でも聞く耳を持たないのか




君は女の子の手を振りほどいてこちらにやってきた


🐔📛
何やってんのか分かんないけどさ
🐔📛
泣いてるよ?わかんないの?


「なっ」

「もういこ…!」

「あ、うん」









🐔📛
だ、大丈夫?
🐔📛
えっと、先生、呼ぶ?


さっきまでの威勢はどのにいったのやら

私の前でオドオドし出す君を愛おしくも感じた



🍫📛
な……んで?
🐔📛
え?
🍫📛
な…んで、助けてくれたんで、すか?
🐔📛
…だって、
🐔📛
泣いてたから、助けただけだし
🍫📛
そ…んな、理由で…?
🐔📛
…ていうか、敬語やめてよ
🍫📛
え、いや、でもッ…
🐔📛
俺とえとさんはもう友達!
🐔📛
だから俺のこともゆあんって呼んで!
🐔📛
ほら!


🍫📛
ゆ…あん、くん
🐔📛
うんっ!おれ!ゆあん!
🐔📛
また、なんかやられたら俺に言ってね!
🐔📛
やくそくっ!


そう言って右手の小さな小指を

差し出す君はその時の私にとって一番星のようだった




それから


貴方は所構わず暇さえあれば私の隣にやってきて


🐔📛
あそぼー!


そんなことを言っていた





私は上手く会話のキャッチボールが出来ないから



一人でつっかえて無言になっていた



それでも何度でも誘ってくれて


沢山話しかけてくれた
🐔📛
ねぇねぇ!
🍫📛
……ど、どうしたの?
🐔📛
んっ!


突き出してきた手には可愛らしい色合いの花が握られていた



🍫📛
え…っと、
🍫📛
す、すごい、きれーだね…!
🐔📛
……(パァ!
🍫📛
だ、誰かにあげるの?
🐔📛
…ん
🍫📛
へっ、え、えっと……?
🐔📛
…あげる


少しぶっきらぼうに

耳を赤らめながら向こうを向きながら
花を持った手だけを突き出してくる貴方は





私の初めてみる他の面でもあった




それ以前に誰かに何かを貰う経験が少なかったから

一段と嬉しかった






初めて家族以外にもらった



贈り物だった





🍫📛
…あ、ありがとう!
🍫📛
大切にするね…!
🐔📛
……うんっ!


そうやって

すぐ無邪気な笑顔に戻る君は









すごく







すごく








ずっと隣にいて欲しいと思えた人だった









私はゆあんくんとずっと一緒にこれから

一緒に居られるのだと思っていた












でもその希望は儚く散った











ゆあんくんと会話が少しづつ出来るようになった頃


🍫📛
おかあさん、おかあさん
「なに?」

🍫📛
ゆあんくんのお家に行ってくる

「ゆあんくん…?」

「えと、貴方聞いてないの?」

🍫📛
聞いてないってどういうこと?

「ああ、そうなのね」

「えと、よく聞いてね」




「もうゆあんくんには会えないのよ」



🍫📛
え……?
🍫📛
ど、どういうこ…とッ?


「…ゆあんくんはね遠い所にお引越しするの」

「だから、もう会えないんだよ」



🍫📛
な、んで?やだっ、
🍫📛
でもッ、また、ゆあんくんに会えるよねッ?




母は俯いて静かに首を横に振った

🍫📛
え…や、やだッ、嫌だっ(ポロ


私はいきよいよく玄関の扉を開けて


外に出る



「えと!!待ちなさいッ!!」


後ろで母の名前を呼ぶ声がする


でも、それを無視して



少し先にあるゆあんくんの家まで目掛けて走った







🍫📛
…ぁッ…!


ゆあんくんの家にいつも停まっている車が発信しようとしている




運転席にはゆあんくんのお父さん




その後ろの後部座席に見覚えのある横顔が見えた




🍫📛
ゆあんくんッッ!!


今まで出したことの無い1番大きな声を出した




その声が届いたのかゆあんくんはこちらを見た


驚いているのか目を見開いて窓に両手を当てていた






🍫📛
待ってッ!ゆあんくんッ…(ポロポロ
🍫📛
いかッ、行かない…ッで!


絶対聞こえていたはずだ

窓が少し空いてたからだ




なのにゆあんくんはいつもの笑顔を見せるわけでもなく





ふいっと見なかったことにした




知らないフリしてまた横顔を見せた






その顔は私の大好きなゆあんくんのいつもの笑顔ではなく




無表情で




私をまるで赤の他人のようにしていた


🍫📛
え……ッ?、


「えとッッ!!何してるの?勝手に出るのはやめなさいッ!」


そう母に腕を掴まれ


家に帰ろうとさせられた


でも、私はさっきの事にショックを受けたのか





🍫📛
ゆあんくんッゆあんくんッ!!やだっ!行かないでッ!!(ポロポロ
🍫📛
嫌ッ放してッやだッやだッゆあんくんッ、!


ゆあんくんの名前をひたすら叫び

目から涙、鼻から鼻水もでて顔が水でぐしゃぐしゃに
なるまで叫んだ




酷い顔だと思った

だけどそんな事ぐらい気にしない



それでもゆあんくんは無表情のままこちらを見ずに


直ぐに車が動いてしまった










それからどれくらい経ったのだろうか


毎日家に引きこもって泣いて泣いて目がいつも真っ赤に腫れていた





ずっとそうしていたかった

泣いていれば気が紛らわらる気がしたから


でも親はそのことを望んでいない




いつも、悲しそうな顔で


ご飯を持ってきてくれる





親には心配かけたくなかった




だからもう泣くのはやめた





でもゆあんくんを思い出すとまた泣いてしまうから



思い出さないために



ゆあんくんとの今までの思い出に封をした










なんで今まで気づかなかったんだろう






私にとってゆあんくんは







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