先ほどの技を食らわなかったとはいえ、ここまで攻撃を仕掛け攻撃をかわし、
体力の消耗が激しいのは一目瞭然だ。
レックウザから離れ自身の元に戻ってきたエースバンの頭をひと撫ですると、
空月は再び前を見据える。
さぁ、ここからどうするべき?
もちろん諦めるなんて選択肢は取りたくないが、
この場にいる全員が危険に晒されるのならその選択肢も視野に入れるべきだ。
すると…その時。
声が聞こえて、ハッとする。
後方で力強く足踏みをしていたホゲータの体が、炎に包まれて行くのが見えた。
……あの技はおそらく、ニトロチャージだ。
前を向くロイとホゲータに感化されるように、
リコとニャオハが立ち上がって真っ直ぐに前を見据える。
まだ諦めない、
そんな強い気持ちが宿った瞳はキラキラと輝いていて……とても眩しかった。
たんっ、と地面を蹴って大きく飛び上がる。
すると次の瞬間、ニャオハの体が眩いほどの光に包まれた。
そしてその光が薄れた時、そこには一回り大きく進化した相棒の姿があった。
リコとニャオハ…いや、ニャローテの気持ちが一つになった結果だろう。
仲間の力になりたいという強い思いが、進化という形で現れたのだ。
大量の木の葉がレックウザへと放たれ視界を奪う。
そしてそれに体の自由を奪われている間に、
ホゲータのニトロチャージが炸裂しレックウザはぐらりと体勢を崩した。
そして危うく海に落ちかけたホゲータをニャローテが伸ばしたツルで回収。
ナイスコンビネーション!なんて思わずこぼしながら、
空月は子供たちの方へと駆け寄った。
駆け寄ってきたリコに対しにこりと笑みを浮かべたニャローテだったが、
これまでの疲労か目を閉じてふらりと倒れてしまう。
進化もして、あのレックウザと戦ったのだ。
疲労が蓄積してるのも当然だ。
どうやら熱も冷めたのか、レックウザはこちらに攻撃してくるような様子もなく。
じっとリコとテラパゴスを見据えるとやがて天高く登っていき、
雲の向こうへとその姿を消してしまった。
レックウザと入れ替わるように、
もう顔も見慣れてしまったアメジオの部下たちがエアームドに乗ってやってきて、
アメジオはボールからアーマーガアを出す
そういうコニアの視線の先にはテラパゴス。
なるほど、エクスプローラーズはテラパゴスを諦めたわけではないってこと。
百合奈と空月はじっと、敵の姿を見据えた。
そう言い残して、アメジオを先頭にエクスプローラーズは飛び去って行く。
その姿が見えなくなるまで百合奈たちはじっと青く澄み渡った空を見据えていた




















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!