泣き喚くわたし 。
冷や汗をかく紫の人 。
にこにこと口角上がりっぱなし
のわるいひと 。
気まずい空気が漂う 。
わたしは空気に耐えきれず
口を開いた 。
“ 第一皇女さん ”
顔面が蒼白になる 。
どうしてわたしは苗字までも
名乗ってしまったのだろう。
急な出来事がつながり
わたしは混乱していたのかも
しれない。
足が凍りつく 。
決して銃を突きつけられている
わけでもないのにどうしようもなく
逃げ出したくなる 。
動けない 。
目の前の彼の動きにわたしの
全集中が集まる 。
______ 彼が足を踏み出す 。
反射的にわたしは目を瞑った 。
全身の力が抜ける 。
どうやらそれはウソだったらしい 。
優しく頭をこづかれる 。
『 気をつけてね ? 笑 』
その言葉にもう一度絶望する 。
今日だけで何年分か
寿命が縮んだ気がする 。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。