第4話

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2024/06/20 10:47
海に着き、堤防の上に座り、海側に足をぶらっと降ろす




歩いているうちにもイライラは止まらなかったが、やっと物に当たらずには居られそうだ



夏なためセミがミンミンと鳴き、どこか蒸し暑い。

だが夜なため、ある程度良い気温にはなっているし、潮風が当たって気持ち良い。


スマホで兄がオススメしてくれた曲を選択し、イヤホンを耳に突っ込む
その後はただただ、ユラユラと揺らぎ月を反射させている海面を見つめていた
あなた
…ムカつく
だったらあの後、私に泣きすがりながら謝罪をしてきてくれた事だろう。


いや、そもそも湊はあんな心無いことを私に言わなかったはずだ。


それどころかなんなんだあいつは。

刀也、とお父さんは言ってたっけ?
心無いことばっか言って。本当にムカつく
??
は?なんそれ。誰が言ったん


??
なんやねん、兄になったのにそんなクソみたいな態度取りやがって、あなたの下の名前が可哀想やわ


??
お前が可愛すぎて言葉も出んかってんって笑
そうに違いない


??
そうじゃなきゃあんな生意気なこと言わへんわ


??
モテ女も大変ですな笑笑
あなた
……帰ろ。
親も心配するだろうしね。















剣持
……あんた、どこ行ってたんですか
あなた
あんたに関係ないでしょ
剣持
……謝りたいんですけど
あなた
もういい
剣持
いや、だから
あなた
湊に慰めて貰ったからもういい!









剣持
湊…??誰ですかそれ
あなた
うっさい、……おやすみ
剣持
…おやすみ
??
モテ女も大変ですな笑笑
あぁそうだ。湊ならそう言ってニヤッとあどけるように笑い、笑い話にしてくれたに違いない。




きっとそうだ。

きっと。
あなた
み……な、と





……
眠っている娘を複雑な表情で母親は見ていた。

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