いつもの慣れた帰り道
少し違うのは隣の葛葉がいるから
沈黙を破って最初にはなす
すると葛葉は 1拍置いてから話し始める
その言葉にポケットに入れていた
痛み止めの薬を思い出す
そして 全部バレてしまったことへの
諦めでため息を着く
そして私は1つずつ呟く
自分が病気のこと もう長くないこと
このことは 誰にも言ってないこと
葛葉は静かに聞いていた
そう言った私の言葉を葛葉は
言い返せず唇を噛み締める
葛葉が顔を上げる
すると葛葉はフードを目深く被って
顔を隠す
そうして 葛葉とは別れた
家に帰っても葛葉の言葉が頭を回っている
残り
17 日











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!