第13話

13、魔力
210
2024/05/26 11:03
プルプル♪
(なまえ)
あなた
………
エピデム
…………ほしいんですか?
エピデムが私の目の前でプリンを美味しそうに食べるから

つい眺めてしまっていた
(なまえ)
あなた
ほし………別にいい
エピデム
ありますよ?
キラキラ✨
(なまえ)
あなた
う、うぐ…
(なまえ)
あなた
…いらない…!
エピデム
スッ
ペカー🌟
(なまえ)
あなた
ま、眩しい…
後ろに光輪こうりんが見える
(なまえ)
あなた
ジュルリ
そう、なにを隠そうあなたの名前はプリン好きなのである
(なまえ)
あなた
パク……もぐもぐ
エピデムを睨みながらプリンを食べる
うま〜〜✨
(なまえ)
あなた
パクパク……モ、モグ…?
何か、違和感がある
エピデム
ニコッ
喉が焼けるように痛い

頭がクラクラする
(なまえ)
あなた
お前、なんか…盛った…な?
エピデム
大丈夫ですよ、死にはしません
(なまえ)
あなた
……ッ…死には…ね
グラグラする視点をなんとかしてエピデムに合わせる
エピデム
これからあなたは魔力がなくなります
(なまえ)
あなた
そんなこと…して…あいつら…は?
エピデム
家族会議で決まったことです
エピデム
貴女の固有魔法は少々やっかいですからね
(なまえ)
あなた
クソ…が……ッ
アザがゆっくりと消えた
エピデム
魔力はもらいました
エピデムがビーカーを揺らしながら興味深そうに中身を眺めていた

中には私の魔力であろうピンクの液体が入っていた
(なまえ)
あなた
返して
右へ左へよろけながらエピデムを殴った

けどそんな努力もむなしく
簡単に避けられてしまった

だからといって諦めるわけではない

何度避けられてもエピデムを攻撃しまくった

エピデムは避けられて壁にめり込んだこぶしやボロボロの部屋を眺めていた
エピデム
この力は魔力関係なしですか
(なまえ)
あなた
返してよ!
ベッドを持ち上げ、エピデムにかって投げた

だが、なんか変な金属に防がれてしまった
エピデム
可愛くないですよ、女性ならもっと上品に
エピデム
!!!!
ベットが飛んできたせいで見えなくなっていたあなたの名前が再び視界に戻った


アザが戻っている
エピデム
やはりダメですか
エピデム
(あなたの名前さんは魔力が不安定すぎる)
エピデム
また来ます
バタン
(なまえ)
あなた
……ッ…ハァ…ハ、ハァ
ほっぺたが痛い…!
くらくらする視界の中、壁を伝ってお風呂場の方に向かった


あの空間にいたくなかったから

今すぐ離れたかったから

バタン

(なまえ)
あなた
スゥー…スゥー…
扉を閉じて薄暗い部屋で呼吸を整える
ふと、壁についていた鏡の自分と目があった
くまは酷く、やつれていた

アザはぐねぐねと生き物のように顔を動き回っていた
(なまえ)
あなた
…気持ち悪い
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
……?
ニコ
赤い月の下で誰かが笑っている光景が脳裏をよぎる

早く…
(なまえ)
あなた
早く…いかないと…

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