手紙を読んでいくうちに涙が溢れて止まらなくなった。昔からの友人で、VICTONとしてデビューしたあとも苦労した俺を一番近くで支えてくれた大切な人だった。
produceX101での過酷な生活に耐えられたのは、紛れもないあなたのおかげだ。あなたの笑顔が見たかったから。
手紙を読んで初めてあなたの気持ちがわかった気がした。今まで、どれだけ自分の気持ちを押し殺して来たんだろうか。
🧓「読み終わったかい?」
いつの間にか大家さんが隣に立っていた。
🧓「あなた、アイドルなんでしょ?自分が成功したと思ったら、またここにおいで。その時には、多分あなたちゃんもいるよ。」
俺は手の合鍵を強くにぎりしめた。
俺は、X1として努力する。あなたとまた出会うために…
to be continue
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。