空閑「嘘はついてなかったよ。」
夕食を食べていた時、空閑は言い出した。
三雲「そうか……。」
空閑「オサム、将と馬ってどう云う意味なんだ?」
三雲修の頭には空閑がさっき言った言葉が浮かんでいた。
《馬より将を射よ。》
三雲「そうだな…、こっちには《将を射んと欲すればまず馬を射よ》という言葉があるんだ。
目的を達成するためには目的の周りにある物事から進めると良い、または、目的を達成するためには目的が頼りにしているものから攻めると良いっていう教えなんだが」
三雲「多分、輪湖先輩はこれに例えているんじゃないか?」
空閑「なるほど?」
雨取「えっとじゃあ、馬が浅間先輩で王がワンコ先輩ってこと?」
三雲「いやそれは違う。輪湖先輩は浅間隊を城とも例えてる。だから、王になるのは隊長の浅間先輩なんじゃないか」
空閑「でもさ、浅間先輩を狙っていくのは危ないんじゃないか?
ワンコ先輩は多分、俺らが浅間先輩狙いになるようにしたい。そうすることで、行動の予想がしやすいし、わざと情報を開示することは俺らを誘導しているとも思う。」
三雲「それには僕も賛成だ。だから…今回は…………」
小南「なに?作戦会議?熱心ね〜」
空閑「おかえりなさい、小南先輩。」
雨取「おかえりなさい」
三雲「おかえりなさい。」
木崎「あまり邪魔してやるなよ、小南。」
キッチンにいた木崎が小南に注意する。
空閑「小南先輩、ワンコ先輩ってどんな人?」
小南「はぁ?!なんでアイツの名前がアンタから出てくんのよ!」
小南が不機嫌そうに声を荒げる。
三雲「あ、次のランク戦で対戦するんです。それで、空閑が輪湖先輩とソロ戦やったみたいで、あと伝言も…。」
小南「アンタ!アイツと戦ったの?!
…………………勝ったんでしょうね?」
空閑「いやぁーそれは…………。
……………………………………しかし強い……。」
小南「はぁ?!なにその!歯切れの悪い返事は!!!」
木崎「小南。」
小南「レイジさんもなんか言ってよ!コイツ、ワンコに負けたのよ!」
空閑「ほ〜ん。小南先輩、ワンコ先輩よりも強いんだ。
やっぱり、攻撃手同士って繋がり深いのか」
小南「…ぅうぅぅ……」
烏丸「ああ、小南先輩、まだ勝ち越してないんですね。」
小南「うっさいわね!!!ってか!なんでまだ勝ち越してないことになってんのよ!もうとっくにワンコなんて越してるわよ!!」
烏丸「ああ、そうなんすね。」
三雲「輪湖さんってどんなひとなんですか?あと、浅間さんも……。」
烏丸「どうした?修。
そういうのは自分で調べるだろ。」
小南「先輩から聞き出そうって!?生意気〜!」
三雲「あ、いえ。戦術とかではなく…。
その、人柄とか。」











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!