第155話

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2025/12/20 17:16 更新












映った光景を見た瞬間、特に動揺することはなかった。





だって、
もうそれは4年前に経験した悪夢だったのだから









らっだぁ
......
崩れ落ち、砂埃が舞っている民家。
襲撃により、大人や老人、子供死骸がそこらじゅうに力無く横たわっている。

そしてそんなボロボロとなった街の奥にあるのは紛れもない、旧W国の城。


間違いない。







これはイグモ戦争時のW国だ







らっだぁ
....結局、走馬灯でも戦争からは逃れられないってわけね
悪夢で何度も見たが、結局慣れることは出来ないまま過ぎさっていったこの景色が、今も目の前に残り続ける。
らっだぁ
.....
血や土、傷だらけで横たわる子供の目の前に片膝を立て、顔が見えるように手で動かす。

そこに映ったのは、生気のない子供の目。
その姿は、性別すらも分からない程に傷んでいて、ここには、もう、何も残っていなかった









らっだぁ
.....あぁ、そうか
その時、炎の音が、燃え盛るそれを遮るようにして響く衝撃音が、奥から聞こえてくる。


耳を傾ければその音は、何故か聞き馴染みのあるような、いつかの時に聞いた音に似ていて...



らっだぁ
....


まるでそれに釣られるように、1歩、1歩と足を踏む。




燃えて粉々になった木材

炎によって真っ黒になり原型も消えた葉

人だったはずの、ナニカ







全てに背を背け、響く衝突音の方へ魅了されたように足を運んでいけば、炎の間から光が差し込んでくる。


その光は、酷く苦く気分の悪い____











らっだぁ
....はは












らっだぁ
....うん、











らっだぁ
分かってた。そうだろうなって










らっだぁ(幼少期)
....は、はっ....ぁ...あ
ぺいんと
ら、っ....だぁ...
さっきまでの衝突音が消えたのと同時に、視界に2つの影が映り込む。


血を吐き出しつつも、自らに刺さる剣に優しく触れる金髪の青年と、
そんな彼とは反対に、肩で息を吸いながら、金髪の青年に剣を突き刺し、真っ赤に染まった剣を見つめ、弱々しい声を漏らす青髪の青年がいた。





あぁ、分かってたよ。


それは紛れもない過去の自分だと、そんなこととっくに。





らっだぁ
....ぺ、
らっだぁ(幼少期)
ぺいんと!!
らっだぁ(幼少期)
ごめ、ごめんなさっ..な、なんでっ...なんで俺いま...ぺいんとをさ、刺して...!
自分の声を遮るように、未熟で弱虫な過去の自分が声を上げる。

力無く倒れていくぺいんとを支えながら流れ出る血を止めようと、必死に傷口を抑える。その渦中で、自分の犯した過ちを理解しきれぬまま、涙を零していた。
らっだぁ
....
近くに居るはずなのに、遠い。

過去に経験した記憶を何度も見るのは、やはり堪える。





でも、




もうあと少し我慢すれば....




この走馬灯も____












???
酷く甘ったるい生活をして、鈍ったか?
???
「水谷葵」




その言葉が聞こえた瞬間、全身が拒否反応を起こすようにして固まる。


ゆっくりと、顔を向ける。







いる。




そこに




「顔も手も足もない、真っ黒なナニカが残るソイツが」






らっだぁ(幼少期)
おまえ、....おまえが、ぺいんと、を..
???
意識が混濁し、味方すら認識出来なくなった挙句、その仲間を刺すとは....
???
お前は何も変わっていないようだな


水の流れのように止まることなく進む話の中で、らっだぁはただこの現状に酷く混乱していた。





何故なら今までの悪夢は全て、ここまで話が進んだことなどなかったからだ。
らっだぁ
(....なんで、これは)
過去の自分がぺいんとを刺し、止血しようと応急処置をする。

似たような夢を見た時、必ずここで終わっていた
それだというのに、今は止まることなく言葉が連なる。







そして何よりも


らっだぁ
なんだよ、もう...
今までの夢は、全て自分が体験し、記憶に残り、覚えていた内容ばかりだった。


それだというのに、


らっだぁ
わから、ない...



知らない。





こんな話をあの男とした記憶も

こんなにも声を荒らげて男と会話した記憶も




全て、身に覚えがない。



自分の勝手な想像による延長線上の夢なのかと、頭を抱える。それなのに、どこか既視感だけは拭いきれず、気持ち悪さと汗がじんわりと残る。



???
どうした?葵。
らっだぁ(幼少期)
また、....また俺から皆を奪って...っ
???
奪う?人聞きが悪いな
???
お前も十分奪い続けた側だというのに、今更幸せを乞うのは傲慢が過ぎるだろう




その言葉が、まるで今の俺を見ているように鋭く、冷たかった。






作者
1ヶ月更新が止まっててビックリです(当事者)
すみません、わはは👉🏻👈🏻‪‪
作者
そしてらっだぁさん誕生日おめでとうございます🎉いっぱいケーキ食べて寝てください🥳

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