第152話

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2025/09/16 14:33 更新





クロノア
...かなり、敵が減ってきましたね
城壁から音も立てずに降りてきたクロノアの言葉に、しにがみは胸を撫で下ろす。
月村怜
...どうする。
しにがみ
連絡手段が途切れた時点で、正直ここから動くには不安要素が多すぎるんですよね...
ぴくと
でもトラゾーさん達とコンタミさんは合流したんですよね?それなら兵士を連れて来てますし、俺たちは1度城の中に入って状況を見るのも...
しにがみ
....
一定の時間で動く通信位置を見つめ、しにがみは眉を顰める。


しにがみ
(レウさんの通信位置がおかしい...)
正直、レウさんは単独で動くようなタイプではない。なにより治癒という能力は出来れば複数人で動いた方がいい。
しにがみ
(...もしかして、今レウさんの通信機を持っているのは、別人?)
それなら納得がつく。
途中までコンタミさんの通信機と共に動いていたし、コンタミさんの通信機なら魔力で持つ人の違いが分かる。










しにがみ
まさか、今レウさんの通信機を持っているのは....















ぴくと
しにがみさん...
しにがみ
分かりました
ぴくと
え?
3人の方を振り向き、しにがみは口を開いた。
しにがみ
皆さん、今から言う事に反対する人も居ると思います
しにがみ
でも、ここまで来たら賭けるしかないと思うんです
わざとらしく咳払いをし、まっすぐと皆を見る。
そうして告げたのは____













しにがみ
能力者全員で、W国城の中まで行ってカチ込むってのはどうですか?
堅苦しい話の後に放たれた言葉は、なんとも暴力的な内容だった。



















.......


















クロノア
っ....ふ、はっはは笑
数秒の気まずい静寂が最年長の男によって切り裂かれる。


それを見たしにがみは林檎の様に顔を真っ赤にしてクロノアの方に指をさした。
しにがみ
なんですかもう!!確かにかなり脳筋な考えですけど仕方ないでしょ?!!
しにがみ
今ここで他に案があるのなら言____
クロノア
賛成だよ笑







しにがみ
......っえ?
まさかの言葉にしにがみは目を見開きぱちくりと瞬きを繰り返す。

そんな様子を見てクロノアは笑いによって出た涙を拭き取りながらしにがみに伝える。
クロノア
というか、ここに居る皆同じこと考えたんじゃない?
クロノア
城壁近くにいたW国兵士はほぼ全員壊滅。敵の救援も無いと見込める。
クロノア
ここまで来たら、もう中にいると考えられる黒幕倒しに駆けつけるしかなくない?
しにがみ
え、いや賛成なのは有難いんですけど...他2人は
ぴくと
右に同じくっすね
月村怜
全てクロノアに言われたが?
しにがみ
まじ、か..??
口元を手で覆い、別の方向で恥ずかしさが滲み出る。
しにがみ
僕...みんなが思ってたことをまるで自分が見つけましたって感じに話してたってことですか...??
クロノア
思っていた、と行動にして言うだと全く違うし、こうしてしにがみくんが言ってくれたお陰で気持ち楽になったよ
クロノア
だから...何か作戦があるならどんどん言ってよ。しにがみくん
クロノアの言葉と2人の温かい目にしにがみは視界が歪んでいく。


涙を乱雑にゴシゴシと拭き取り、そしてもう一度、顔を上げた。








しにがみ
....現在、連絡手段がない以上、直々にきょーさん達の方に向かい城内に入るよう伝えたいんです
しにがみ
...クロノアさん、良いですか?
クロノア
もちろんだよ。
しにがみ
それじゃあきょーさん達に会ったら同じく城の中に向かうよう伝えて下さい。ただN国兵士達は入口付近に待機するようお願いします
クロノア
了解
しにがみ
月村さんとぴくとさんは僕と一緒に城内へ行きましょう。
ぴくと
分かりました!
月村怜
あぁ
しにがみ
....
城の方から響く揺れに目を細める。







しにがみ
絶対に、耐えてて下さいよ
しにがみ
....皆さん







作者
お気に入り700⬆ありがとうございます🙏😭

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