今ここで、“私も嫌いでは無い”
なんて言ったら、
完全に私の負けだ…
そして私達は、LINEを交換した。
どうりで、私がペラペラと話しちゃう訳だ。
どこか、親友と喋ってる気分になる。
そして私は部屋を出る前に、
一言声をかけた。
ガチャ
その後、私は部屋に戻り、
明日の朝の準備と、
ホテルを出る用意をした。
案外、あっという間だった。
溺れた子を助けたり、ナンパされたり、
途中意味分かんないこともあったけど、
それでも楽しかった。
午前0時時過ぎ…
私は寝付けずにいた。
そんな時…
ピコン
LINEの通知がきた。
画面を見ると、“廉”の文字。
こんな時間にどうしたんだろうと思い、
私はトーク画面を開いた。
すると…
『今から少し会えへん?』
という連絡だった。
私はそんな疑問を持ったが、
どうせ寝れないからと、
「会えるよ」
と返信した。
既読はすぐについて、
『じゃあ着替えたら迎えに行くから、
着替えて待ってて』
と返ってきた。
「分かった」
そう返した。
絵文字も何も使わない、シンプルな文面。
新婚とは思えないものだった。
その疑問と同時に私はベットを出て、
白いワンピースに着替えた。
そしてその直後、廉はやってきた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。