カルパッチョ side
モジモジしながらそう言うあなたが可愛かった。
でも、やっぱり彼女は自分の価値を低く見積り過ぎている。
・・・・・・それが、少しイラッとした。
いつも欲のままに掻き抱いてしまいのを我慢しているのに、あなたが煽るようなことを言うから。
しかも無自覚で。
だから、お仕置きに深めのキスをしてあげた。
これで少しはあなたも、僕だって“男”なのだという意識が芽生えるだろうと思ったら。
思わず、そんな言葉が零れた。
とろけた瞳、桃色に染まった頬。
だらしなくて、それでいて妖艶な表情。
きっと僕の声なんて届いていないのだろう。
・・・・・・それ程までに、気持ち良かったのか。
そう思うと、口元が緩む。
ゆっくりと目を閉じて眠りに落ちるあなたの頬を撫でる。
僕のお姫様。僕だけのお姫様。
君には僕だけを見て、僕だけに微笑みを向けて、僕だけを愛してほしい。
でも時々他の奴と仲良くして、僕が嫉妬して、“カル君が一番大事だよ”って安心させてほしい。
あぁでも、あなたには他の奴なんて見てほしくない。
でも他の奴とも仲良くするのが、彼女にとってはいいことだし。
あぁでも、でも、でも・・・・・・
こんな重たい感情だけは、あなたに見せられないな。
だから君には、ドロドロの愛の中から取り出した清らかで綺麗な部分だけをあげるよ。
──To be continued














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!