樹side
ケホッ、ケホッ、ヒュー
あぁまたこの季節が来た。乾いた空気がだめで喘息の発作が起きちゃう。
今日は北斗と2人で仕事だから、吸入器を鞄にいれてマネージャーの運転する車に乗った。
ケホッケホッ、、
あぁちょっと止まってよ、、北斗寝てんのに起きちゃう、、
苦しくて伏せて寝る、、
ケホッケホッ
まだ、吸入器いるくらいの発作は起きてないからいいけど、、
(北斗)樹。喘息?
(樹)うん、、まだ大丈夫なほう、、
(北斗)最近発作起きてなかったのにね、。
そういって背中をさすってくれる北斗。
雑誌撮影が始まった。
(樹)ケホッケホッ
(カメラマン)樹くん、風邪ー?
(樹)いや、大丈夫ですー!
(北斗)吸入器は持ってる?念のため場所教えて?
(樹)鞄の外ポケット、、
ほんとに北斗はよく気が付くよな、、
(スタッフ)ちょっとこれ片付けるんでホコリたつかもですー。
あ、それはやばいかも、、って、思ったけどもう遅くて、完璧に吸い込んだみたい、
(樹)ケホッケホッケホッ、、ヒュー、ヒュー
やばい、止まらない、、
だんだん意識が飛びそうになる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。