そう言って武蔵はコト、と朝食の乗ったプレートをテーブルに置く。
湯気を立てているご飯(大盛り)と味噌汁、鮭の塩焼き、出汁巻き卵、青菜のお浸しが乗っていた。
頂きます、と食べ始めたものの、長門の表情は暗い。
しゅん、と清霜の眉が下がる。
気遣わし気に武蔵が清霜の頭をそっとなでた。
一方、艦娘寮にて。
木製の器にカントリーマアムや煎餅、その他お菓子。
さらにお茶、湯呑みを持って朝雲と山雲にあてられた部屋に入っていった。
満潮がそう断言している裏で朝雲と時雨で急須を使ってお茶をそれぞれの湯呑みに入れていく。
かなりの頻度で訪れているだけあり、その動作は手馴れていた。
コンコン、と扉がノックされる。
長女の睦月が代表して扉を開ける。
大湊鎮守府に所属している睦月型姉妹全員が執務室に来たのだった。
それぞれが好きなお菓子をリクエストして執務室にあるソファに座る。
しかし、弥生、水無月、三日月の3人は緊張からか固い面持ちだった。
木と硝子でできた、お菓子が大量に入っている戸棚から市販のクッキーを取り出して応接用の机に置く。
如月が待ってましたとばかりに袋を開け、少しだけ食べた。
恐る恐る、という言葉の表す通りではあるが水無月が個包装の袋を破き、クッキーを口にする。
一瞬驚いたような表情をするが、すぐに笑顔になった。
給湯用の電気ポットにシンクから水を入れ、スイッチを押す。
その間に茶葉をティーポットに入れ、冷蔵庫から牛乳を取り出した。
白基調に花柄があしらわれたティーカップをテーブルに並べると、丁度お湯が沸いたポットから電子音が鳴った。
ことり、と小さな砂時計をひっくり返す。
3分で全ての砂が落ち切るようになっているものだ。
テーブルを囲むようにして日葵と睦月型姉妹が座る。
ソファには弥生、水無月、三日月と卯月、皐月、文月が座り長月と菊月が持ってきた座布団に他全員が座った。
机には全員分のミルクティーが湯気を立てている。
じゃあ、と三日月が窓の外を見る。
窓の外では朝雲が陽炎や雪風たちと追いかけっこをしている。
全員のティーカップは、気付けば残り3分の1くらいまで量が減っていた。
そう言って日葵が執務室の引き出しから取り出したのは1冊のパンフレット。
・・・・・・満潮が秋雲に頼み込んで作ってもらった、クラブ活動についての物だ。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。