ーうりsideー
俺らの動きがちゃんとできてたのか、分からないけど、一旦、えとさんの頭痛は消えて、今は眠りについている…俺らが少しだけ、ほんの少しだけ、行動に移すことで、えとさんが楽になるのか…
ーじゃぱぱsideー
うりは、平然を装ってる…本人は隠せてると思っているようだが、不安が顔に出てる…少なくとも、俺はそう思ってる…まぁ、無理もないだろう…ずっと好きだった人が、いきなり余命宣告されて、症状に苦しんで…楽で入れるわけが無い…俺だって嫌だ…のあさんが、もしそんな目にあったら…いや…そんなことは考えたくない…
ーうりsideー
俺は、怖い…えとさんが、このまま目を覚ましてくれないんじゃないかって…ずっと、恐怖に襲われている…
俺が、この世でたった1人…一生守りたい、そばに居たいって心から思えたのは、えとさん…ただ1人…だから、えとさんが苦しんでるのを見たくない、泣いてる顔を見たくない…ずっと、一緒に元気に暮らせるって思ってたから、だから、俺ね、顔に、声に出てたかもだけど、えとさんが余命宣告されたって聞いた時は、びっくりした…その反面、こんな自分が腹立たしかった…助けられなかったから、気づけなかったから…なんて未熟なんだって…だから、俺はえとさんを置いては行けないし、残されても嫌だ。こんなのはわがままだ…分かってる…人間、出会いがあれば別れがある…そんなの分かってる…それでも嫌なんだ…えとさんのことが好きだから…大好きだから、愛してるから…
ポロッ…
俺は、気づいたら頬が濡れていた…
その雫が、えとさんの頬に当たる…
ーえとsideー
激しい頭痛から開放された、それは良かった…でも、私の頬は濡れていた…私、泣いてるの…?いや…泣いていない…うり…?うりがびっくりしたような顔に、涙を貯めていた…その涙の雫が私の頬を濡らしいていんだ…
( ⊃⸝⸝• · •̥⸝⸝)⊃
なんで…?うりが…泣いて…そっか…私が泣かしたんだ…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。