『何で、こんな事になっているのかしら』
にゃあんと哀愁漂う私と裏腹に、足許で鳴くかぁいい猫。
改めて何故…と吟味し早1秒。私の結論は「理解不能」に決まった。
私は今日も今日とて猫たちに扮し乍の日光浴を満喫していた。
毎日がイレギュラーな訳でも平行世界の守護者サンにあれやこれやと何処かへ連れて行かれる訳でもない。詰まる所基本私は“観察”クラスしか為る事が無いのだ。
こういう建前だけの平和でも、ゆるりと休める日は思う存分休む。今みたいな日向ぼっこ以外にも未知なるAUの逍遥、あとは個人的な付き合いのあるヤツと会う位。無論、人何て住民か件の人間程しか居ないので人間の姿では無く黒猫で。AU内を自由に動き回る事の出来る私の特権と言えよう此の至福な一時は、誰にも侵すことの赦され無い聖域
「にゃあん」
側から聞こえる急な来客の声にぱちりと目を開ける。
『ニャア』
見ない毛色をしている。若しや迷い猫…?
此の場合で云う迷い猫とは他の世界から来てしまった猫の事を指す。概ね、何処ぞの阿呆がゲートを開けっぱなしにしたのだろう。
はあ、と溜息を内心吐き乍其の場で宙返り。
『驚かせてしまって悪いね。今のは君に対するのじゃあないから。』
猫の溜息はリラクセーションの証だなんて、一体誰が定めたのやら。
『キミは何処から来たんだい?毛並みの良さからして、飼猫だと私は踏んで居るが、』
違うかい?と暢気に推測遊戯をしていると、またまた「にゃあん」と云う返事が。
『…真逆Originalの所だなんて言わないよね』
懇願虚しく「にゃあん!」と威勢の良い鳴き声。
『最悪。うわサイアク』
選りに選って原作か
『分かったよ、連れてったげる。けどね、?着いたら直ぐ私は引き返すからね!?』
そして、冒頭へ戻る。
「よぉあなた。件はどーも」
「あなたちゃん!あの時のどんぐりまだ怒ってるんだからね!!」
『今日はOriginal そして左様なら』
踵を返そうとした所を猫に阻まれる。却説はグルだな貴様
「ねえあなたちゃん。前の話の続きをしましょ?」
と、メアリー・スーが何かを宣って居る。
『キミと話す義理は無いよ。』
「あなたちゃんって、player何でしょ?」
誰の許可を得て口を開いているのかは分からないが、強引に押し通して紡がれた言葉はそんなもの。
「は?あなたに限ってそりゃないだろ」
オリジナルが私をフォローする。未だ二度しか会って居ない相手に、こんな行為。全く、理解に苦しむ
「答えて。あなたちゃん」
はあ、と本日二度目の溜息。本当に何れだけ私の幸せを逃せば気が済むのやら
『先ず一。君は自身の置かれた立場について、少し顧みた方が良い。自身の願いが凡て通るだなんて、余程目出度い頭の様だ。』
『其の二。私は決して“UNDERTALE“のplayerでは無い。』
「じゃあ、」と口を割って来るマリを牽制し、私は続ける。
『其の三。慥かに、私はplayerの世界の住人だ』











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。