ｰｰゆうたsideｰｰ



「あなたが残るなら俺も残る」



やまとがあなたと2人きりになるのは嫌だ。



あとその手どけろ。



やま「だめー、ゆうたは帰ってください〜」



「別に俺がいてもいいだろ」



やま「俺はあなたと2人で遊びたいの！ね、あなたいいでしょ？」



やまとがあなたに聞く



あなた「まあ、私はいいけど、、」



あなたがそういうと、やまとが「どうだ、良いってよ？」と言わんばかりの顔をしてくる



なんだよ、くそ。



「そーかよ。じゃあ帰るわ。」



荷物を持ち直して家から出ようとすると



あなた「ゆうた、帰り気をつけてね。」



「ありがと。おつかれ」



俺は振り返らずに、家を出た。



ｰｰｰｰ



車を少し走らせて、コンビニに寄り、財布を出そうとするといつも入っているイヤホンがない。



「あー、もう最悪だ」



やまとの家に忘れてきた。



一日くらいなくても、いや、それだと編集が、



悩んだ末結局取りに行くことにした。



ついでにあなたも連れて帰ろ。



やまとの家の近くに着いたところで、やまとに連絡を入れる。

連絡をすると、すぐに既読がついたが返信がない。



ま、いいか。見てるし。と思いやまとの部屋の前まで行き、ドアを開ける



イヤホンどこに置いたかなと思いながら部屋に入るとそこには抱き合うやまととあなたがいた。



なにしてんだと言おうとしたが、はだけたあなたの服を見て、何も言えなくなった。



あなた「ゆうた、」



やめてくれ、何も言わないでくれ。



何か言いたげなあなたを無視して、机の下に落ちていたイヤホンを拾い、逃げるようにして部屋を出る。



なんだあいつら、いつの間にそんな関係に。



いや、やまとが強引にしているだけか？



でも拒否しているようには見えなかった。



あなたはやまとが好きなのか



嫌で嫌で、考えたくないのに考えてしまう。



やま『油断してんなら、俺があなたのこと貰うから』



俺は旅行の夜、やまとに言われた言葉を思い出していた。



「くそ。何してんだよ俺。」



まだ直接話を聞いたわけでもない、付き合ってるかも確認したわけでもないのに、胸の痛みが止まらない。



自分の勇気と行動力のなさに、嫌気がさす。



こんな気持ちなのに、もうあなたに会いたいと思ってしまう。



流していた音楽を少し大きくして、家に帰った。