最後には♥と💬、待ってるよ
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✗✗✗✗ 年 1 月 20 日 No. 1
気がついたら私は、知らない場所にいた。
何処?なぜ?、知らない。どうせ神の気まぐれだ。
だってそうだ、
そうでないなら、この状況をどう説明する?
周りを見渡しても、廃れた世界が見えるのみ。
荷物は見覚えのない、この日記だけ。
初めは、日記などつける気にもならなかった。
人の日記かもしれないし
なによりここから早く出ようと必死だった。
もうここに来てから3日も経っている。
何故か腹は空かないし、人は一人も見つからない。
気が狂いそうだ、何かしなければと思って初めてこの日記に目がついたのだが、中は白紙だった。
宛名などもなく、なにより人は私だけ
この日記が少しでも役にたつなら、と書き始める。
年、月、日、neme、の文字は印刷されていた。
だが、No.とは?
少し気になりもしたが
見たことがないわけでもない。
気にはしなかった。
neme.トーラ
サァァァァァァァァァ
✗✗✗✗ 年 1 月 21 日 No. 1
なんだあの化け物は
おぞましい、この世のものではない。
ああ、そうか。私は生贄にされたのだ
あの化け物に食われる運命なのだ。
ならば抗おう
どうせ次にまた別の人間がこの日記を読むのだ
あいつの弱点は目のーーーーーーーーーーーー
サァァァァァァァ ァ… ザザザッーーザ
neme.トーラ
✗✗✗✗ 年 4 月 1 日 No. 34
俺はマギー、この日記に選ばれてしまった34人目の被害者だ。だが俺には他のやつとは違う点がある。
双子のラギーがいる。つまり、『二人で』ここに落ちている。何故かは分からないが、これは他のものより生存率があがるはず。
ラギーと話し合った結果、No.34を俺が、35をラギーが書くことになった。
状況を整理すると、まず俺達が落ちた場所は今にも崩れそうな家の屋根だった。
俺も思ったさ、何処だここは?なぜ?
それから周りを見渡した。
No.33までの日記には、化け物は丸一日見つからなかったこともあった。それなのに、俺たちの目には信じられないものが映った。
初日から化け物の登場。
とても精巧なCGあるいはVRでも見たかと疑ったが、そうだとしても余りにも気持ち悪い。
そして化け物がこちらに気付いた。
幸いにも化け物は小さく、必死に持っていたペンや得意の拳で倒した。
これが現実だと思わざるおえなかったよ。
もしこいつがもっとデカかったら、強かったら
もちろん、死んでいた。
ゾッとするよ。
サァァァァァァァァァァァ ジ ジジ
Neme.マギー
✗✗✗✗ 年 4 月 20 日 No. 35
前の日記で名前のでた、ラギーだ。
日にちを見れば分かると思うが、俺達は19日もの間日記に手がつけられなかった。
化け物から逃げるのに必死だったんだ。
だが誰よりも生き延びた結果、成果は得られた。
俺はマギーが真面目に人の日記を読めるタイプではないと知っていた。だからまず日記を最初から最後まで読んだ。
後の人の為に、日記の内容を纏めようと思う。
大切なことしか書いていないから、出来れば日記を見る全ての人間に行き渡ることを願う。
・化け物の弱点はNo.1,9,13,17だ、繋げて読め
・具体的な出る術は、言ってはならない
死を覚悟するなら一文字は許されるだろう
・奴らの正体は 👤 である
・化け物に怪我を負わされた場合、終わりだ
俺達はもう『終わりだ』
だからあとは続く者に託すよ。
いいか、油断はするなよ、化け物は一つじゃない。
この地にかつていた者の本を見つけた。
もしかしたら、この世界にこの地の人間が残っているかもしれない。
希望はある、諦めるな。
俺達は化け物の口に身を投げる。抵抗の証だ。
書記はできる限り残すが、俺達に残された時間もあと僅か、お前らも死ぬ時は化け物になるなよ。
neme.ラギー
サァァァァァ ジ ザザッ ジジッ ザーーーー
✗✗✗✗ 年 9 月 24 日 No. ?9?
日記とは、どう書けば良いんだ?
書いたことないぞ
まあ最後のページだし読むやつ…いないよな?
俺がここに来たときの言葉はな
だな
しかたねーだろ、毎朝「おはよう!」と声をかけるダンベルくんがいなかったんだ。
周りも見てなかったし
俺はそこそこ強かったから、現状を理解すれば
そこそこ落ち着いていた。
だが、あまりに化け物の数が多いし、何故か身に覚えのない、包帯を巻いた俺の腕が気になった。
留まって居てもそのうち食われるだろうし
時々休憩しながら日記をよんで歩いてたんだ。
そういや、なんで全員の文字が日本語で読めるんだろうな?全部が不思議だから今更だけどよ
< 止まれ!
一通り日記を読んだ俺は、人に出会った
その先には廃れていない壁がみえる。
そいつは間違いなく原住民だった。
最後のページが主人公、エモい、これはエモだな。
< お前!感染してるな?!それ以上近付けば撃つぞ!
叫んで銃を構えるそいつに俺は
と言った。
実際傷に身に覚えはないし
襲われて怪我をした覚えもない。
道の途中で、無傷で化け物を倒すこともできた。
結構な間そいつと押し問答をしたあと、説得に成功して、壁の中に入れてもらえることになった
化け物を警戒しながら、何時間も歩いて
時には日記を読み化け物を倒し、
言い争いをすれば、流石に俺も疲れた。
だから寝ることにする。
日記が最後のページだから、次の日だがそのまま書くことにする。
本当は体がダルかったが、「快眠だ」と言って起きた。どうせ疲れのせいだし、そんなことを言えばあいつに殺されるだろう。
< よお、おはよう
噂をすれば、
朝から暇そうな銃を持ったあいつに会う。
しばらく話し込んでいたら、結構仲良くなれた。
< そうだな、今度一緒に酒でも飲もうぜ
話してるうちに段々目眩がしてきて、体が自由に動かなくなっていった。
やっと仲良く慣れたやつが「大丈夫か?」
なんて声をかけるが
なあ、ほんとは分かってるんだろ?
気がついたら俺はそう口にしていた。
思い出したんだ、忘れていた。
俺は化け物に襲われていて、やはりあの傷は
考えてるうちにどんどん意識が遠のくが、中々銃を引かない狼狽えているあいつが目に入った。
俺は必死に声を上げた。
俺が中に入ってしまったから、俺が忘れていたから、なんとなく分かっていながらも甘えてしまったせいで!
他のやつの日記の通りなら俺は【ーーー】になる!
その前に撃ってくれ!頼む!
せめてあの日記を!あの日記を!
あの日記を…?
俺は、どうやってこの日記を書いている?
サァァ… ジ ザザッ ジジッ ザーーーー
ジジジジジ ジッ…
ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
11.880 120 99 ーーーー 終了 報告
11.881 121 1 ーーーー 開始
プツンッッッッ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。