「おねえちゃん、ここどこぉ?」
「どこだろうね〜凄いところかなー」
弟は幼すぎてまだあまり分かっていないみたいだ。
まぁ無理もないか。幼稚園児だし。
「今から、とーっても偉い人に会いに行くよ。」
「えらいひと?」
「そう。だからお姉ちゃんと一緒に行こ?」
「うん!」
前こんなに長かったっけな…
「おねえちゃん、つかれたよぉ…」
「じゃあ…おいで。」
私は弟をおんぶした。
「来たか。」
「はい。」
「……よし。ちゃんと後悔を無くしてきたようだな。……ところで後ろの坊やはなんだ?」
「私の弟です。ついてきてしまって…」
「わぁーおひげもじゃもじゃ〜おじいさんみたい〜!」
「こら誠、この人は偉い人だからそんなこと言っちゃダメ。」
「ふぅむ。面白い坊やじゃないか。」
「それではお前たちが今から行くところはここだ。」
そう言うと、私の目の前が白い光に包まれた。
「ま、眩しいっ!」
*****
「ここは…?」
見たことない家。見たことない人。
ここはいったいどこなんだろう。
「おねえちゃん、ここどこぉ…」
「お姉ちゃんも分からないや。」
誠もここに来ているようだった。
すると、何やら声が聞こえてきた。
ーーここは空想の世界。ここでは自由に暮らすことができるぞ。ーー
神…様…?
神様なの?返事をしてよ!
ーー…………ーー
返事は無い。
でも、案外ここも悪くないかも。空気美味しいし。
見たことない景色ばっかりでワクワクするかも。
私たちはここで新たな生活を始めるのだった。
私は、これでよかったんだ。自分の道は自分で決めろって本当だったんだな…。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。