第3話

3.
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2025/08/26 12:00 更新








































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練習室の天井に、目が覚めた。







狭いソファからよく落ちなかったと思いながら、遠くの方でするシューズの音を聞く。


いつのまにかお腹に掛けられていたチャニのジャケットを肩まで手繰り寄せると、再び目を閉じた。





暖かいと思った。























でもやっぱり、1人だと感じた。





















スンミン
スンミン
っ、ねえ










無くなった重みに見上げると、その手には僕の体温が残ったジャケットが握りしめられていて、


リノヒョンは見向きもせずにそれを床に投げ捨てると、猫の絵がでかでかと描かれたブランケットでご丁寧に僕の顔まで覆った。



よくヒョンが車の中で仮眠をとるとき使っていたものだった。

















リノ
リノ
睡眠スケジュール狂うからって、いつもは昼寝しないじゃん









顔にかかった部分だけ剥ぎ取って睨みつけたけど、寝起きで瞼は半分も開かなくて、ヒョンの目が優しくなるだけだった。






僕の頭側の空いたスペースに座ると、ヒョンの指が僕の髪の毛をすく。




いつもは、特に人がいるときならすぐに、手を引っ込めるのに、今日は目が合ってもそのままだった。
















スンミン
スンミン
ダンス練してシャワーしたら眠くなった
リノ
リノ
のど飴いる?




首を横に振る。





スンミン
スンミン
この体勢で舐めたら窒息死する
スンミン
スンミン
もうちょっと寝てたい










ヒョンが軽く笑っただけのに、自分まで嬉しくなって、








長く見つめすぎたのか、髪を撫でる手が止まる。















リノ
リノ
リノ
リノ
そんなに目の前のヒョンが好き?









口角が上がるのを隠さないまま、再び目を閉じる前に頷いた。





今はもう、動揺でそわそわしなくなったのは少し惜しいけど、赤くなる耳はそのままだった。











リノ
リノ
夜中寝れなくなっても俺のせいにしないでね
リノ
リノ
自業自得だから
スンミン
スンミン
電話かけたら出てくれる?
リノ
リノ
また俺のこと寝不足にするの?
スンミン
スンミン
じゃあヒョンも今一緒に寝ようよ
リノ
リノ
やだよ、帰る前にここ寄っただけだし
スンミン
スンミン
僕のこと置いてくの?
リノ
リノ
当たり前だろ、今日中にツアーの荷造りしろって言われたじゃん
スンミン
スンミン
僕もうそれ終わらせた
リノ
リノ
俺が終わってないから言ってんの











可笑しいくらい声が優しくて、怒ってるように聞こえないから、



夜の電話も、出ないとは一言も言わないから、



寄っただけと言ったのに、帰る気配すらないから、








「俺も好きだよ」


なんて言葉すら薄っぺらく感じて、










意図してるかは分からないけど、僕が好きだって、こんなに明らかなヒョンなのに、

これが足りないなんて、思うことがあるだろうか?










疑いもしなかった。


ヒョンがいるだけで、欲しいもの全部満たしてくれた。














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悪夢だと思った。

















スンミン
スンミン
タイミング…














皮肉なくらい暖かい夢は、急激に虚しさまで冷めていって、


身体を包むのは、「成人男性には痛い」といじったこともある猫のブランケットなんかじゃなく、自分のベッドの布団だった。



















3:21




時計とまだ暗い外にため息をついて、ベッドを出る。











顔を洗いに洗面所に行くと、赤くなった目にぎょっとした。

乾いた涙を拭うと、全部情けなくて、ヒョンには怒ってるのに同時に申し訳なくて、でも何も伝えられないから、弱々しく笑った。
























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