学園長に抱えられている
歩くたび、耳元で布擦れの音と、落ち着いた呼吸が混じり合う
少し吐き気が収まってきた
保健室のベッドに降ろされると、冷たいシーツの感触が背中に広がる
そう呟くと、クロウリーは一瞬視線を落とし、ゆっくりと手袋に指をかけた
きゅっと外す音が、熱に浮かされた耳にもはっきり届く
冷たい空気に触れた素手が、そっと額に置かれる
ひんやりしている
やらかしたなー
心当たりはあるっちゃある。
冷水でタオルを絞り、丁寧に額に置かれた。
ひやりとした感触が皮膚を通して熱を少しだけ引き取っていく
気持ちがいい
ふと、学園長の手元に視線を落とすと――手袋はまだ外されたまま。
白く長い指が器用にタオルを整え、額に沿ってずれないよう押さえている
続きはまた後で














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。