第20話

#18
262
2026/04/03 13:46 更新
キヨ
…………











キヨ
………………

























キヨ
………………………………
ガッチマン
死んでるねぇ
キヨ
うん………
レトルト
声ちっさ
キヨ
だって連絡しても返事素っ気ないし教室でも避けられてるし
牛沢
それは……俺もちょっと凹んでるけど
とりあえず一旦声量戻せ、メンヘラでめんどくさい彼女かお前は
ガッチマン
それで割と合ってるけどね


昼休み、俺たちは4人で中庭のベンチに座って弁当をつついていた



と言っても、みんなの箸はなかなか進まないが

キヨ
教室でずっと女子と話しててよ
今まで誰かに話しかけることもなかったのに、そこまでして俺のこと避けたいって………
レトルト
うーん……
やっぱりよっぽど見られたくないんやろね
女子やし気にするやろ
牛沢
レトさんもあの傷のこと知らないってことは、昔はなかったのか?
レトルト
昔も長袖着とった記憶しかないからなぁ
首の部分はちょっとだけ見えたことあったけど、はぐらかされたし
昔の俺は疑わんと「そっか」って言っちゃってほんまの理由は聞かれへんかったんよ
でも………
ガッチマン
でも?
レトルト
いや、あー………
言ってええんか分からんから言わんとく
憶測やし
キヨ
そっか……それもそうだよな
他人の都合なんて簡単に聞くわけにもいかねぇか
牛沢
レトさんは思ったより凹まねぇのな
レトルト
小学校の時から5年以上疎遠やったし……
別に数日くらい……………うん……………
牛沢
あぁ、なんかごめん……


体育祭以降、あなたの下の名前と昼食を別々に取るようになってから数日間ずっとこんな感じだ





避けられるのは嫌だ、かといって無理に話しかけるのは逆効果な気がするけれど、話しかける以外どうすべきなのかは分からない


で、そのまま解決策が思いつかず意気消沈する



この繰り返しだ

ガッチマン
全員元気ないね〜
あ、そうだ
今日土曜だし、うち泊まりに来てゲームする?


突然ガッチさんがそう提案した






ガッチさんは両親が海外にいて一人暮らしなのでたまにこういうふうに俺たちを誘って家でゲームをしたりする




この重苦しい気持ちを紛らわせるためにも、俺はすぐに頷いた

キヨ
行く
レトルト
俺も行く
牛沢
俺も
ガッチマン
じゃあいつも通り学校終わったら適当に俺の家来てね
キヨ
はーい


その後はどのゲームをやるとか晩飯に何を食うとか話しながら昼休みは過ぎていった







































そして放課後


キヨ
雪だるまつくーろー
ドアを開けてー!
ガッチマン
はいはい、ドア開けるから
キヨ
おじゃましまー


ガッチさんに招き入れられ、玄関に足を踏み入れた




相変わらずの広い家だ







こんな家にずっと一人で暮らすっていうのはどういう気分なんだろう


出会った頃のガッチさんはいつも退屈そうな顔をしていたから、楽しいものではないのは確かだ





正直、今のガッチさんはあの頃よりずっと楽しそうで、出会えてよかったと思っている



ま、本人には言わねぇけど

レトルト
おっ、キヨくん来た
キヨ
っしゃあ、R.E.P.Oやっか〜!
うっしー今日はマタギに撃たれんなよ
牛沢
いやマジあれなんで俺から撃ってくんだよ
もうキヨとかがずっと横で叫ばねぇと俺撃たれ続けるんじゃねぇの?
ガッチマン
うっしーとキヨはすーぐ死ぬからね
レトルト
2人とも俺のこと見習わな
キヨ
や、レトさんはずっと隠れてるだけだから


すでに準備されているコントローラーを握り、自分家にあるものよりも二回りも大きい画面のテレビの前に腰を下ろした




(※R.E.P.Oがどんな感じでプレイできるのか、作者はゲームを一つも持っていないのでガチで知りません。フィーリングで読んでください)

キヨ
うわっ、今回ノームいるじゃん
こいつら苦手だわ〜
レトルト
やばい!やばい!めっちゃ噛まれた!
誰か体力分けて!
ガッチマン
あ〜、じゃあ俺行くね
今どこ?
牛沢
あっやべ、ぶつけた
ガッチマン
なにか壊した?
牛沢
いや〜?別に?
最初から存在しなかった、うん
キヨ
哲学的だな
そうだよな、なくなったら初めから存在したのかわかんねぇから一緒だよな
レトルト
壊しとんねんから存在したやろ
もしかしてキヨくんもなんか壊した?
キヨ
………
あ、壺はっけーん
レトルト
無視すな


そんな感じでゲームはわちゃわちゃと進み、この他にも何種類かのゲームをした













そしてみんなで一息着いた頃には日はもうとっくに沈んでいた



時計を見れば21時を回っている





お菓子をつまみながらゲームをしていたせいでこんな時間に腹が減ってきたので、みんなになにか買うことを提案した



キヨ
なんかコンビニとかに買いに行かね?
ガッチマン
それかみんなでピザでも頼む?
レトルト
あー、ええなぁ
牛沢
俺おにぎりも食いたいかも
ガッチマン
じゃあピザ注文しといてその間にコンビニ行こっか
キヨ
いいじゃん、注文してくれる?
ガッチマン
ほーい
みんな普段と頼むやつ一緒?
レトルト
一緒〜
ガッチマン
…………ん、注文できた
30分後でお願いしたから
牛沢
さんきゅーガッチさん


のそのそとソファから立ち上がり、自分のスマホと財布だけポケットに突っ込んだ



















玄関で全員が靴を履き替えるのを待ち、ガッチさんが戸締りをしたのを確認してコンビニへ歩いていく






昼間はもう汗をかくくらい暑くなってきているが、頬を撫でる夜の風は心地いい温度だ

キヨ
やっぱ今の時間だと全然人いねぇな〜
牛沢
んなこと言ってよそ見してたらどっかぶつかるぞ
キヨ
へいへい
あっ、すんません……


後ろ向きだった身体を前へ向けた瞬間、曲がり角を走ってきた人にぶつかりそうになった






慌てて立ち止まって謝ったが、その人物は俺のよく知る顔だった

キヨ
あなたの下の名前!?
あなたの下の名前
わっ、キヨだ


曲がり角とか少女漫画かよ………




そう思いつつ、せっかく訪れた会話のチャンスを掴むべく咄嗟に彼女の手を握った





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