zm side
あ、俺気絶してたん、か...?
...あ、敵は!?
まだ生きてるけど、魔力を一気に使ったから
ふらついてるな、一旦置いといてもええか。
ん?でも確か俺、直にあのB国総統の攻撃当たったよ、な?
俺、なんで生きれてるんや。
それも、これまでの疲労とか蓄積されたダメージも
全く感じへん...。
ビックリした〜〜!!
横でいきなり寝てるとかビビるやろ...
ん?この人、俺が気絶するまでおらんかった、よな?
...もしかして
よくこいつを見ると、ただただ寝ているだけじゃなさそう。
ちょっと顔が苦しそうやし...
あ、確かシッマの能力にもそういうやつあったよな?
ダメージを15分だけ移すみたいな...
それをやってくれてるんやったら、早く、
でも相手はバリアを貼ってるから攻撃してもキリがない。
でも、ここにもバリアが貼ってるってことは、
こいつが貼ってくれてるんか!
こいつとこいつの周りは安全ってことやな、よし...
1回深呼吸をしとく。
大丈夫や、ええか俺。
何があっても、自分を見失わんように...
って言っても、能力の副作用やし、
抗えない運命なんやけど、な(苦笑)
ごめんやで皆
でも、この戦いに勝たないとアカンねん。
前みたいに都合よく事が終わるか分からんけど。
もし俺が生き残ってて、正気に戻ってなかったときは___。
俺の周りに黒色の霧が出てくる。
段々と頭がボーッとしてくる。
あぁ、この感覚、嫌やけど懐かしいな、、、
そう思ったのを最後に、俺の記憶はそこで途切れた__。
敵国総統 side
入手した情報にはそんなこと書かれていなかったぞ!?
なぜだ。完全に油断していた、クソッ!
そして、その煙はあいつを囲い、
その次の瞬間、煙が消えて現れたあいつは__。
さっきまで被っていたフードが落ちていて
あいつの髪が少し伸びていることが分かる。
それに、色も変わっている。
先程は茶髪であったのに今は銀色。
そして爪。
先端が鋭く光っていてまるで刃物のようだ。
そう言いかけた瞬間、
こいつは、ゾムとやらは、
私の目の前まで一瞬で近づき、
私の顔の前に、ゾムの拳があった。
でも甘い、バリアをまた貼ればよいだけ。
【ドーーーンッッッ!!!!】
なぜだ...!?私のバリアが破れた?
それに、今の攻撃は何だ!?
長い爪を振りかぶった後の強風が
刃物のようだった。
いや、あれは刃物だ。
避けたが少し額に傷が付いた。
私のバリアタックの数倍の威力がある。
バリアも破られるとなると...
...勝ち目が、ない...?
来るっ!!
クソッ、逃げる時間がない。
どこに逃げても攻撃が当たるっ、クソッ!!
ここは一旦時間を稼ぐか。
なぜだ、なぜ私の相手をしない!?
さっきは好戦的な態度で、少しの挑発や
会話にもノってきていたのに!!
クソッ、逃げ遅れたっ!!
こんなことになるならっ、手下に行かせればよかったっ!!
最初からこの国なんかにっ____。
〈来なければ良かった〉
その言葉を発する前に、
緑色の凶暴なオオカミに私は___。
...
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。