眼の前の舐め腐った衣装をしている奴が、
口論している途中にはあ、とため息をついた後話を切り出す。
僕はふふンと笑った後、そう言ってみせた。
…さて、彼女はどんな話をするのだろうか?
追加で、「何見てんの、気持ち悪いんですけど!」と発言した後、
ぷんすこ、という効果音を出しているように見える顔とポーズをしながら、後ろにある壁の隙間から覗いている成人男性を指差してみせた。
…
まさか、同意見だとは。僕もそれは気になっていた。
赤髪の女子中学生程度の年齢の奴は少し焦った様子で指差された方向を見て、
ツノの生えた女子高校生程度の年齢の奴は怖い、とでも言うように叫んだ。
…茶色の衣装を着た餓鬼は無視でいいだろう。
…なんで、片方は焦ってるんだか。僕にはさっぱりだよ。
覗いていたやつが弁明をしようとした瞬間、そいつが居た方向にツノの生えた女子高校生が飛び蹴りをした。
…
成仏してほしい。
どうかこんな変なタイミングで人が死にませんように、と祈った。茶色い餓鬼と一緒に。
…結局、今は学校内にあった医務室を借りて彼の治療を行っている。
首の骨が一本割れているようだ。明らかに蹴られた瞬間、「バリゴキキカッ!」とまずい音がしたから察しては居たが…
そもそもなんで学園にレントゲンがあるのか、という話は置いておいて。
今は必死に包帯を女子3人で巻いている。
…僕らは巻く理由がないし治療する意義もないからね。
そう言って彼は、恐らく適当に共感しておいた。
…そんな会話が聞こえてくる中、僕は暇になったので眠っていた。
元あった使命は覚えているが、別に少しどうでもよくなってきた。
レムナン達もここには居なさそうだし。居たらまず全力で僕を見つけてくるだろう。…だから、別にあのクマがどう脅しても僕にはダメージが無いのさ。
…自分自身の命を使って脅された時…?それは…
まあいいだろう。
色々と大変そうな状況の中、一人の男子がやって来る。
…困惑したような顔だ。まあ、当たり前だろう。
泡を吹いて倒れている患者に全力で包帯を巻きすぎて逆に首を締めている3人の女子を突然見せられたら、僕だって困るからね。
意外とさっぱりしている。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。