さのその main. 佐野 said.
楽屋に響く大きな声に、俺は台本から顔を上げた。
予想通り、
いや予想以上に元気な舜太がこちらを見ている。
そう言って、
舜太は許可も取らずに俺の隣へ移動し、
肩をぐいっと寄せた。
即答だった。
俺はため息をつきつつも、特に突き放さない。
そう言って、わざと低く姿勢を落とす舜太。
完全に撫で待ちの体勢だった。
言いながらも、
俺は軽く舜太の頭をぽんぽんと叩いた。
舜太はへらっと笑って、さらに距離を詰める。
舜太は満足そうに俺の腕にしがみついた。
俺は少しだけ苦笑して、舜太の額を指で軽く押した。
ガッツポーズをしながら、さらに腕に絡みつく。
舜太は嬉しそうに笑って、また俺の肩に体を預けた。
そう言いながら、俺は腕を引かない。
舜太の“構って”は、今日も無事に受理された。
これからもみんなの可愛い弟でいろよ。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。