扉が開き 、見つめ合っている私たち 2 人
はっと我に戻り 、思わず視線を逸らした 。
視界に入った友人らを見て 、現実に戻った 。
選択科目の移動教室の決められていない席に
皆んなバラバラと座って談笑していた 。
スアに肘で小突かれながら
意味深に男子同士でニヤついた目線を交わすのが
横目に見えた 。
何かあったのは知っていると言わんばかりのスア
さっきまで執拗くニヤついていた 2 人も
食い気味に姿勢を戻す 。
一気にあたりがざわつくこの話題 。
慌てて彼の腕を叩いたけど 、
鍛えているのであろう筋肉質な腕は
態度と同様飄々としてビクともしない 。
慌てて空回っているは私だけ 。
無駄に慌ててしまっている自分のせいなのか 、
余裕な態度で振り回す彼のせいなのか 、
落ち着いたようにも思えた心拍数も血の巡りも
思い出したように戻ってくる 。
そしてそんな私を傍に
「 じゃ 、今日の放課後な 」と
頭に手を置いてどこかへ行くリノ
人の熱を冷ますように吹く風のように
サボりと言って颯爽と出ていった彼
風によって吹き荒らされる落ち葉のように
騒がしい友人ら
そして 、感情も理解も
すべて取り残されてしまった私
ジリジリと不安そうな音を立ててショート寸前だった 。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。