第97話

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2026/02/17 15:46 更新

マネオンニの生活チェックから一夜明けた。
リビングの壁には、なぜか白い紙が貼られている。

【宿舎ルール】
・ゴミはその日のうちに捨てる
・洗濯物は床に置かない
・共有スペースの汚れは気づいた人が拭く
・夜食は“作った人が片付けまで


最後の一行が、やけに重い。

kim geonwoo
最後のやつ、圧強くない?

chung sanghyeon
夜食って幸せなのに…
lee sangwon
幸せの代償
lee leo
俺は幸せだけ欲しい
zhang jiahao
それはダメ

he xinlong
あなたの下の名前や、夜食好き?
あなた
好き
zhou anxin
僕も


その日の夜。
練習を終えて帰ってきた私たちは、リビングに集合した。


lee sangwon
今日から料理当番、回す
kim geonwoo
うわきた
chung sanghyeon
僕食べる係ー
lee leo
係じゃないしㅎ
zhang jiahao
僕見守り
zhou anxin
いらない
zhang jiahao
ひどい、


lee leo
じゃあ誰が作る?
あなた
そもそもこれからも、どっちかの宿舎で食べるの?
he xinlong
当たり前でしょ!
chung sanghyeon
みんなとじゃないとね〜


kim junseo
で、誰が作る?

サンウォンが紙を見ながら淡々と言う。

lee sangwon
最初は、俺とアンシナ

kim geonwoo
俺もうまいよ
chung sanghyeon
あにー、ヒョンのパスタ塩かけすぎだよ
あなた
ㅎㅎㅎ


he xinlong
料理上手い人から始めるの、ずるい!
zhang jiahao
逆にいいかもよ!

アンシンが小さく笑って、冷蔵庫を開けた。

zhou anxin
ラーメン!

lee leo
最高
kim junseo
ラーメンは正義
あなた
深夜のラーメン、罪
lee sangwon
罪だけど今日ぐらい
実質夜ご飯だし



キッチンに立つアンシンとサンウォン。
他のメンバーはソファに散らばって、実況みたいに見ている。


kim geonwoo
アンシナ、卵いれて!
zhou anxin
あーヒョン座ってて
kim geonwoo
ええ
lee leo
うわ美味しそう
chung sanghyeon
僕多いの
kim junseo
きようぉㅎ
he xinlong
成長期?ㅎ
chung sanghyeon
もっと、身長伸びるかもよヒョン!
zhang jiahao
じゃああなたの下の名前も

あなた
私も?ㅎㅎ



私は水を飲みながら、なんとなくキッチンを見た。
アンシンが麺をほぐして、サンウォンが具材を切ってる。


不思議だ。
ステージの上だと、全員が“アイドル”なのに。
こういう瞬間だけ、普通に同年代の男の子に見える。


ふと、アンシンがこっちを見た。


zhou anxin
あなたの下の名前、辛いの平気?
あなた
え、まあまあ
zhou anxin
じゃあ少しだけ辛くする
あなた
こまうぉ


そのやりとりが、あまりにも自然で。
なのに、胸の奥がちょっとだけ熱くなった。

気づいてないフリをして、水をもう一口飲む。


ジアハオが私の横に座った。

zhang jiahao
…眠い?
あなた
うん、ㅎ
ちょっと

zhang jiahao
目、赤い!
あなた
え、ほんと?
zhang jiahao
うんㅎかわいい
あなた
え?


声が小さすぎて、私しか聞こえない。
だから余計にずるい。

私が言い返そうとした瞬間。

kim geonwoo
え!あなたの下の名前、今なに!?

あなた
なんにもない!
lee sangwon
絶対なんかあったねㅎㅎ
kim junseo
しずかに!

救われた。
助かったような、助かってないような。


 
ラーメンが完成して、テーブルに並ぶ。
 みんな一斉に箸を持つ。

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