マネオンニの生活チェックから一夜明けた。
リビングの壁には、なぜか白い紙が貼られている。
【宿舎ルール】
・ゴミはその日のうちに捨てる
・洗濯物は床に置かない
・共有スペースの汚れは気づいた人が拭く
・夜食は“作った人が片付けまで
最後の一行が、やけに重い。
その日の夜。
練習を終えて帰ってきた私たちは、リビングに集合した。
サンウォンが紙を見ながら淡々と言う。
アンシンが小さく笑って、冷蔵庫を開けた。
キッチンに立つアンシンとサンウォン。
他のメンバーはソファに散らばって、実況みたいに見ている。
私は水を飲みながら、なんとなくキッチンを見た。
アンシンが麺をほぐして、サンウォンが具材を切ってる。
不思議だ。
ステージの上だと、全員が“アイドル”なのに。
こういう瞬間だけ、普通に同年代の男の子に見える。
ふと、アンシンがこっちを見た。
そのやりとりが、あまりにも自然で。
なのに、胸の奥がちょっとだけ熱くなった。
気づいてないフリをして、水をもう一口飲む。
ジアハオが私の横に座った。
声が小さすぎて、私しか聞こえない。
だから余計にずるい。
私が言い返そうとした瞬間。
救われた。
助かったような、助かってないような。
ラーメンが完成して、テーブルに並ぶ。
みんな一斉に箸を持つ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。