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『ただいま』
と剣持刀也という名の少年が言う。
僕は何を言えばいいのかわからずただ無言で後をついていった。
ほんとにこれでよかったのだろうか...?
普通に考えてこれは迷惑すぎないか...?
このしょ...剣持..さん..は大丈夫なのだろうか...?
僕と出会ったばかりで恋をしようと言うのだからまともではない気がするが...
いろいろと考えて不安になっている僕に
『大丈夫ですか?ここが僕の部屋です。』
『親には僕が説明しますのでここでゆっくりしていてください。』
と剣持さんが声をかける。
不安で声が出ないのか、僕は『はい。』と言えずただうなずいた。
すると剣持さんは心配そうな顔をしながら出ていった。
『どこまでも優しいな...』
と思わずつぶやいた。
周りを見渡すと、たくさんの本が綺麗に本棚に収納されていた。
小さな鏡を見つけたので僕は自分の顔を確認する。
想像以上に整っていてびっくりした。
そういえば声はふわっとした感じの声だな..。
自分について気になり鞄に入っている診療証明書や、他の書類を取り出し、一つ一つ丁寧に目を通した。
苗字は宮山、名前は月、年齢は18で、性別は男性。
家族は不明....どうやら家はあるらしい。
病院にいた原因は......無い....?
おかしくないか...?
普通は記載されているのでは....?それに家族不明ってなんだ...?
仕方ない....記憶喪失と言われたから交通事故にあったとでも言おう。
『戻りました。』
『ふぁ?!』
びっくりして思わず情けない声を上げてしまった。
床に散らばった書類を拾い剣持さんの方を見ると
『ふふwそんなに焦ってどうしたんですか?』
と可愛い顔で笑っていた。
ん?
今僕はなんて思ったんだ?
『えっと....どうかしました?』
『あ、えっと...いえ、何でもないです...。』
『何か自分について見つかりましたか?あっ、どうぞ座ってください。』
『はい...見つかりました。』
『本当ですか?!よかったです!親には許可をもらったのでいくらでもこの家にいていいですよ。』
そんなに喜ぶか...?親にいいって言ってもらえたんだ...
『お名前...聞いてもいいですか?』
と覗き込んできて思わずドキッとしてしまった。
大丈夫か..?相手は男性の方だぞ...?
『宮山月..です。』
『宮山さん...年齢とかって..?』
『18歳..です。』
『2つ上なんですね!』
『はい。』
『だったら敬語じゃなくてもいいですよ。』
『はぃ..じゃなくて..わかった..?』
『僕は剣持刀也で、16歳です。刀也って呼んでください!』
『刀也くん...。いい名前で....だね。』
『?!』
『あ..ありがとうございます...//』
え?照れた....?
2終わり。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。