あれは何時の日の噺だったでしょうか、
身体や骨を何処迄も冷やす雪の日だったかもしれません
天から神の涙の様に垂れる雨の日だったかもしれません
纏っていた襤褸布を攫った風の日だったかもしれません
兎に角もう思い出せないような昔の話です
ワタシ。
何と語り出せばよいのでしょうか、御存じの通りワタシが今名乗っている【ノルン】という名は嬢……いいえあなたが付けた名前です。まああなたの今の名前もワタシが付けたのですが。
本名、自体はもう忘れたのですがワタシ自身が巷で何と呼ばれていたのかは今でも思い出せます。
皆はこぞってワタシをこう呼びました。
【未来予言少女】
とね
ワタシは元々親を知らない子でした。
勿論そんなのですから頼れる身近な大人も、同世代の子供ですら居なかったと思います。空腹なんか当たり前で雪が
降った日には寒さで凍えそうになりますが雪で一時的にお腹が膨れるので喜んでいたと思います。寒かったですが
成る程、其れでノルンは極度の節約術を知っていたわけだ
ええ、余り誇れる事では無いのですが…
そうノルンは改まってまた話をつづけた
薄汚れた街並みに馳せる思いは何時でも変わらない。
此の街の名前は知らない。字なんか読めないし書けないから
____ノルン
名は仮、故に本名不明
常盤色の短い髪が傾けた顔の頬を撫でた。少女が持っている藤色の瞳には生気が無く生ける希望、此の世への絶望が塗りたくられていた。
目元には空腹で眠れていないのか大きな鼠色の隈が雲の様に白い肌を彩っていた。
身に纏っている物は襤褸布と云っても差し支えない程汚れており更に其の上からもう一枚襤褸布を纏っていた。
欧羅巴は基本暖流の影響で温暖な気候なのだが其れを無視したかの様に吹く風は肌を刺激し何処か睡魔を誘う、そんな時期であった。
自身の腕を抱え身を寄せる。
此の時期にしては少し肌寒い季節に違和感を覚えながらも肉付きがあまりない此の体では寒さは大敵であった。
さりとて時代は移ろい往くものである。
幼き子供が空腹に上路上を彷徨うのが日常と化している此の時代は現代では考えられないのだろうか
同じ場所に固まっていてそのまま睡魔に誘われるのも困る。そう思い立ち襤褸布を肩に鬻げ何処かふらふらし様かと辺りを散策する。
此の時代では浮浪児等は珍しくない。
ワタシと同じように飢えと寒さに苦しむ者が圧倒的に多い。
故に辺りを放浪していればそのような幼子は片手では収まらないくらい見受けらる。そんな事を不審に思わない者が多い此の世の中は矢張り糞だと心の中で嘯いた
幾らか足を動かしていると見慣れない路地が目に飛び込んだ。
此の辺りの物心がつく前から居る為此の辺はワタシが知らない場所は無いと云っても等しい。だけど今回見つけた此の路地は見た事が無い場所であった。
塵山だらけであり一度裏路地に入れば寒さをしのぐためワタシと同じく襤褸布を纏い体を縮めているもの、餓えて食べれもしない所を齧り続けるもの。
普通なら広がっているであろう光景が見られない。
其れだけでも大分不審なものだ。
そして此の路地にはもう一つ不審な所が、此の辺りは建物が有っても全て廃墟が当たり前。然し此処は違った。
穏やかな雰囲気が漂う。温かな昼下がりの空気を感じる。建物の色は仄暗い灰色や闇夜をも呑み込む漆黒でもない何処か陽の暖かさを感じる橙色の壁や華の様に色鮮やかな桃色。
其処を一言で表すならば異世界、生きてきた中で見た事の無い世界の一片。其れが今まで真っ平で凪いでいた好奇心を擽り出した。
一足踏み込む。
不思議だ。
足を踏み込んだとたん先程まで抱えていた寒さや飢えが吹き飛んだような気がした。驚きが顔一面を彩った。
一足、又一足進む事に生きた中で感じた事の無い感覚に駆られ足を進ませるのが止められない。
幾らか足を進めていると延々に続くのかと思っていた此の長い道のりにも終止符がある事が分かった。此の世の何処にも、永遠なんて無いというかのように
突き当りに見えた其れはこの路地よりも異質であった。
今の言葉で云えば其処は都会の一区画に在る甘味処。此の時のワタシは勿論甘味処なんて言葉を知らないし見た事も無かったそんなワタシが思った事と云えば__
枯れていない木々が傍にちょこんと植えられこれまた見た事も無いようなもので建物が彩られていた。
今日一日で何度此の非日常を肌で感じたのだろうか。幼き子供と云うのは怖いもの知らずだ、こんな未知なものでも好奇心が抑えられず又足を動かし始めた。
建物の扉前まで来た。
扉も見た事の無い形状だ、ぺちぺちと小さな掌で叩くが開く気配はない。如何したら開くものか…そう試行錯誤している間に扉のノブらしき部分が可動した。
扉が前に出てくる。
奥の景色が見える。
其の前にある人物。
恐らく男。
身長は百六十から七十の間だろうか。
江戸紫のくせっけの長い髪を一つ括りにしており長い前髪。左目には片眼鏡。垂れ目でいかにも好青年と云った風貌。黒が主の白い縞模様が貴重の襯衣に白の洋袴。其れに加え革靴が高らかに音を響かせていた。
気になったのは其の男の【瞳】だった。
左目は白で右目は橙色の虹彩異色症、オッドアイの綺麗な瞳
首を傾げ扉から男はゆっくりと現れた。
ワタシと目を合わす為か片膝をつき此方の顔を見る。
非日常、不思議な事の連続で思うように声は出ない。
ルシファー
___異能力【???】
人生は地獄よりも地獄的である。
____芥川龍之介
大変遅くなってしまいました。
もうサボり癖が付いてしまって、ああもう本当に如何しよう…
ノルンの過去構想が上手くいかなさ過ぎて頭悩ませ、アイデアが思いついても書けない…スランプ…泣きそう。自分が不甲斐なさ過ぎてもう何だろう何だろう、合唱コンクールとかあるし…明日は体育祭だし…ここ等辺の時期って行事てんこ盛りだし…
あ、其れともう完全に話変わりますが(反省タイムが終わった訳じゃないんですこの喜びを誰かに共有したかったんです。)

見てください!
作者の大好きな【沼駿先生】の作品【超巡!超条先輩】がアニメ化、アニメ化ですよ!!ついに!!アニメ化ですよ!!!
作者普段から作品はアニメ化から入るタイプの人なんで好きな漫画がアニメ化した時のこの喜びが…もう初めての喜びにと云うか……本当もう最高!
Youtubeでボイスコミックスが出ているので是非見て見てください!今ならジャンプ+で十話迄無料公開されているので、
と云う訳で反省タイムに戻らさせて頂きます…
取り敢えず書き溜め、此れを初めて行います生れて始めて。もう世の皆さまが何故毎日投稿等と云う偉業をしていたのか…此れですね書き溜め(作者も一時期やっていたんですけどね…大昔の噺ですけど…)
ではもう後書きも此処迄で…
次回もお楽しみに














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!