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第3話

27
2023/07/18 13:09
あなた
はぁ…はぁ…はぁ…
佐々木 凛
ぎ…ギリ…セーフ?
鈴木 遥香
はぁ…はぁ…ゴホッゴホッ!グホッ!
普段鈴木さんは…
運動しないと言っていた
きっと佐々木さんと一緒に走りたかったんだろうな
佐々木 凛
遥香ちゃん…大丈夫!?
鈴木 遥香
はわぁぁ!
り…凛ちゃんがめ…目の前に!








あれから肌寒い風を切りながら
私達は走りグラウンドに着いた
どうやら間に合ッ((
吉田 真紗美
あっれれ?
……間に合わなかったみたい
吉田 真紗美
うちら…3年はいつもの10分前に来てねって言ったよね?
吉田 真紗美
もう…15秒オーバーしてますけどぉぉ?
この人は…吉田(よしだ)   真紗美(まさみ)先輩
谷津村先輩の同じクラスの人
この人は…相手の気持ちを無視してくる人
でも…さすが3年間もこの学校にいた人
谷津村先輩の代の3年生は優秀な人ばっかり
色々な場数を踏んできてるからこの言葉の重さがある
この人が喋ると少し息がしずらくなる…
布団に潜った時みたいに息がしずらくなる……
鈴木 遥香
はぁぁ?!
鈴木 遥香
15秒?
たったの15秒オーバーでなんでそんな言い方なんですか?来てやっただけでも感謝してくださいよ
せっかく凛ちゃんと朝の走り込み見たいで気分上がってたのに
あぁ〜、火に油を注ぐだよそれは
遥香さんは自分の気持ちを伝えるのが上手い人
嫌だったら嫌と言う子









いいな

吉田 真紗美
なに…2年が3年に一丁前な口の利き方してんだよ?
鈴木 遥香
ひとつしか変わらねぇじゃん?
ウケるんだけど
鈴木 遥香
その考え方古いんだよ
昭和ですかぁ?
だめだめだめだめ…
それじゃもっとヒートアップしちゃう!
佐々木 凛
ストープッ!
鈴木 遥香
り…凛ちゃんが目の前に!!((2回目
吉田 真紗美
なぁ〜に?
佐々木ちゃん
佐々木 凛
吉田先輩…辞めてください
佐々木 凛
もちろんこちらにも非がありますが…
佐々木 凛
15秒…これは人にはよって大切な時間ですが
佐々木 凛
15秒だけ…しかオーバーしてないんですよ?
この前は30秒オーバーした…明らかに前より短くなっています
佐々木 凛
吉田先輩言いましたよね?
『次はもしオーバーしてしまうんだったらその半分なら見逃してやる』って
佐々木さんが
息をするように正論を吐いた
吉田 真紗美
っ…
佐々木さんが居る時は
吉田先輩とピリピリなりにくくなる
佐々木さんは他の授業の助っ人だとか
先生の手伝いを基本的にしているため
あまり合同授業には顔を出さない
吉田 真紗美
チッ
吉田 真紗美
おい…雹柴
あなた
は、はい!
吉田 真紗美
次は遅刻するなって佐々木ちゃんと
そっちのガキに言っといて〜
佐々木さんの言ってることは間違えないし
正論…だと思う
きっと自分の立場が悪くなって私に言って来たんだろうな
あなた
あの…でも
疾雰 陽
あれ?雹柴さん
疾雰 陽
もう来てんだ
早いねニコ
疾雰くんだ
この人が来た瞬間
空気が変わった
さっきまでピリピリしてて気まずい状況も嘘かのように
疾雰 陽
あと、佐々木さんと鈴木さん
鈴木 遥香
……((イケメンだ
佐々木 凛
疾雰くん
いつもより早いねいつも授業始まって
もう終わる頃に来るのに
疾雰 陽
今日は谷津村先輩達と合同授業だったし
出ておかないとうるさいかな〜って
やっぱり
疾雰くんでも谷津村先輩は大変な存在なんだな
吉田 真紗美
疾雰…
疾雰 陽
あっ、吉田先輩
吉田 真紗美
いつも終わる頃に授業出てんの?
疾雰 陽
この学校やたら移動多いので行くのめんどくなっちゃうんですよね
吉田 真紗美
ふはっ(笑)
なにそれウケるw
吉田 真紗美
って言うか…苗字じゃなくて
名前で呼んでよ
吉田 真紗美
真紗美って
吉田先輩の雰囲気が…
普通の女の子になった
疾雰 陽
じゃ、真紗美先輩?ですね



鈴木 遥香
軽っ!
鈴木 遥香
ねぇ!雹柴さん疾雰くんいつもあんな感じなの?!
あなた
えっ、うんだいたいそうだと思うよ
佐々木 凛
疾雰くんちょと抜けてるからね
鈴木 遥香
もっとこうさ!
躊躇いとかあるじゃん!
鈴木 遥香
恥ずかしいなとかさ!
ドキッとかさ!
佐々木 凛
いや…あの人には無いと思うよ
疾雰くん
入学式当日でも名前で呼んでよって言われたら
すぐに誰かれ構わず呼べる人だからな
私の事も下の名前で呼ぼうかって
わざわざ聞いてくれたからな
鈴木 遥香
うわぁ、イケメン怖っ
あなた
皆がみんなそうじゃないと思うよ
疾雰くんだけだと思う
あなた
私の勝手なイメージだと思うけど
疾雰くんは親切なだけだと思う
佐々木 凛
それは…確かに
この前気持ち悪そうにしてる子が居て
大丈夫って声掛けてたから
佐々木 凛
それは……納得行くかな
鈴木 遥香
り…凛ちゃんが
そう言うなら!!
本当に疾雰くんは
誰でも親切に出来る人
こんな私でも…
声を掛けてくれたから
私は……こんな人間だから
知らない人なんかに声なんて掛けれない
喉に熱い熱湯を掛けられたかのように…
声が出なくなって暑くなってしまうから
昔は吐きそうにもなってた
でも最近はそんな事少なくなっていってるから
きっと慣れてきたのかな…この学校に


??
なぁ〜んだぁ
??
もう来てんじゃん
この…少し息が掛かったような声
特徴的で
忘れられない程の存在感…
あなた
谷津村…先輩
鈴木 遥香
り凛ちゃん…もしかしてあれが
谷津村
佐々木 凛
そうあの人が
佐々木 凛
3年2組
谷津村 龍飛先輩だよ
鈴木 遥香
えっ、嘘想像の10倍イケメンじゃん…


谷津村 龍飛
おい
真沙美〜
吉田 真紗美
やむっちゃん!
谷津村 龍飛
先に続けてろって言ったよな?
何揉めてんだ…
あなた
っ!
凄い圧
さっきまでの空気が凍ったように
冷たい…
ッッ怖い
あッ、足が…


疾雰 陽
トンッ
大丈夫?雹柴さん…
あなた
ビクッ!
疾雰くん…ホッ



吉田 真紗美
ごめんなさい
やむっちゃん…次はこうならないようにする
谷津村 龍飛
最初から
そうしてね真沙美は…可愛くていい子でしょ?
吉田 真紗美
ッうん!
あなた
怖い…
疾雰 陽
………
終わり

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