前の話
一覧へ
次の話

第9話

№9
74
2023/04/24 14:54 更新
気狂い野郎に囁く

俺に逆らえない犬の分際で許可なしに触れるなと

ちゃんと分からせてやろう

どっちが上の立場なのか

きっとお前等は俺がなくては生きていけないのだろう

それなら俺の言う事を聞いて貰うぞ

俺の顔色を伺って這いつくばって一生を棒に振れ



俺は " バ ー カ " とげたげたと笑いながら

気狂い野郎を付き飛ばす




突き飛ばす時なんだか時がスローモーションに見えて

眼鏡がずり落ちつつ何も映らない無い闇に落ちていく

気狂い野郎が見えた

そいつの表情はうっとりとしていてまるで

支配される事に興奮を覚えているような


気色悪い 。そんな顔するより無愛想の方が

マシだなとあくびをしながら思った


闇に吸い込まれていった気狂い野郎はそのまま姿を消した

夢から覚めたのか それともまた別か

謎はまだまだ多い 。





棒立ちしている日向の方に向き直り

お前もだからなと指さしてふんと鼻で笑ってやる

キョドりながらこくこくと顔を上下させる

素直でよろしい



優しくしてあげようじゃないか !!

向こう( 現実 )の俺が !



日向と俺を結ぶ糸を引っ張り、傍へ


そろそろお前も目覚めなと

気狂い野郎が消えた深い闇へと日向を放り込む

闇へ消える時に何か言っていたような

気もしたが気にしない気にしない



人数が増えるとこんなにも厄介になるのか

探すのが面倒になったが何れにしても出会う運命にあるのだろう

俺の勘が俺の指がまたちくりと痛む

プリ小説オーディオドラマ