第5話

観察力
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2026/01/18 10:02 更新
鉢屋三郎
……
あなた
……

2人でペアを組まされ、目を合わせず話もしない。

そんな私達の事を周りは心配そうに眺めている
あなた
(随分と気を使わせてしまってるなぁ。それは気をつけないと)
木下鉄丸
5年生初めての実技はそのペアで手合わせをし、アドバイスをし合うこと。観察力も共に磨けるしな
竹谷八左ヱ門
え?!三郎とくのたまが?!
久々知兵助
三郎は俺たちの中でも武術はトップですし、辞めた方がいいんじゃ…
尾浜勘右衛門
まだあなたの下の名前ちゃんの実力も分からないですし!
不破雷蔵
誰かとペアを変わった方がいいのかな…いや、それでも僕たちとあなたの下の名前ちゃんが組むのに変わりは無いし…

必死に止められる先生を眺めながら、三郎ってそんなに強いんだと思う。

まぁ、優秀じゃないと鉢屋家であれほど期待はされないか
鉢屋三郎
こいつなら大丈夫だろう

「「え?!」」
鉢屋三郎
なんだそんなに驚いて…
実力がなければくのたま5年生に編入などできんだろ
あなた
竹谷八左ヱ門
ま、まぁそうだけど…
不破雷蔵
あなたの下の名前ちゃんは大丈夫なの…?
あなた

はい、多分
尾浜勘右衛門
こいつ結構強いから怪我に気をつけてね?!
久々知兵助
容赦も無いしな…
あなた
はは、ありがとうございます

心配してくれた4人はクラス同士であとはペアを組まされ、手合わせを始めたようだ。
あなた
そろそろ始めようか
鉢屋三郎
あぁ、いつでもかかってきてくれて構わない
あなた
へぇ…
随分と余裕なのね

お言葉通り、私は持ち前の速さで三郎の懐へと突っ込んだ

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〜久々知side〜
尾浜勘右衛門
兵助、あれ見て…
久々知兵助
え?
…?!

勘右衛門との手合わせが終わった後、言われたままに方向を見れば三郎とあなたの下の名前ちゃんが互角で手合わせをしている姿だった
尾浜勘右衛門
あなたの下の名前ちゃん、キレと速さがあり過ぎて攻撃を捌くのにあの三郎が手がかかってる…

しなやかな足に上手くスピードを乗せて重くした攻撃をするあなたの下の名前ちゃんは恐ろしく攻撃力がある。

それを裁き攻撃を入れる三郎もやはり武術大会を優勝しただけある
不破雷蔵
えぇ?!強すぎでしょ…?!
竹谷八左ヱ門
三郎とここまで戦えるなんてすごい体力と集中力だな…

そう、2人ともすごく集中していて呼吸をしているのか心配になるほどだ。
あなた
っ、

三郎の蹴りを受け止めきれなかったあなたの下の名前ちゃんが地面に背中を着き勝敗が決まる。

三郎のあの蹴りは重さに特化させているため、決まらないと直後が不利になるからあまり使わないはずなのに…
久々知兵助
(すごいな、あなたの下の名前ちゃん…)
鉢屋三郎
お前、どこで武術習ったんだ?!

珍しく息があがりながら尋ねる三郎は珍しかった。
あなた
寺の僧兵の訓練に混ざってた。
…で、アドバイスは?

立ち上がり土を払うあなたの下の名前ちゃんはまたもや淡々と答える。
鉢屋三郎
踵を付けるな。攻撃を受け止めきれないなら体幹をもっと鍛えろ
あなた
…なるほど。
三郎は手首の注意力が足りない。お面を取られたくなくて無意識に顔付近を警戒しすぎだよ
鉢屋三郎
……

図星だとでも言うようにお互いが顔を顰める。
竹谷八左ヱ門
気持ち悪いくらいよく見てるな…
尾浜勘右衛門
さすがというかなんというか…

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