俺はあの時、強制的に現在へ戻された。
神であるびびによって。
神は俺を現在へ戻す代わりに俺から記憶を無くしたんだ。
つまり、もう過去へ戻らせないようにした。
神は俺から目を逸らした。
びびはふっと笑った。
びびは俺から手を離して言った。
俺にだってもう覚悟はできている。
この先、俺の命が無くなろうとも
あいつに幸せに生きられる未来があるなら………
待ってろよ、アマル
びびはもう一度悲しそうに笑った。
びびの鳴らした指の音を合図に世界は回っていく。
目眩のする頭を必死に押さえて、俺は意識を失わないようにした。
しばらくして静寂が訪れる、
辺りを見渡せば懐かしい風景が目に映った。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。