「ここって...」
慎「おっじゃましまーす」
優「お、慎太郎いらっしゃ...ん?あなたちゃん!?なんで慎太郎に背負われてんの?」
「はは、こんにちはー...」
慎「なに!二人知り合いなの!?」
優「うん、まぁ、あのとりあえず降ろそうか」
慎太郎さんがびっくりした顔のまま私を慎重に席に降ろすと、髙地さんが店の奥から救急箱を持ってくる
優「ごめんね、足触るね」
私に優しく声をかけ、そのまま慣れた手つきで手当てをしてくれた
慎「さっすがこーち!仕事も理解も早いねー」
優「まぁ、逆に慎太郎が怪我してない女の子を背負って来てるなら怖いしね」
慎「それは確かに!」
うんうんと納得した様子の慎太郎さんに、私は1人状況が呑み込めないまま2人の顔を交互に見つめる
そんな私に気づいた髙地さんが優しく笑って説明してくれた
どうやら慎太郎さんもこのお店の皆さんのお友達らしく、大我さんと同じようによくここに飲みにくるんだそう
慎「いやぁ〜まさかたまたま道で出会った子と行きつけの店が一緒だったなんてすげぇよな!これって運命!?」
優「あんまり絡むと北斗に怒られるぞー」
「えっ」
慎「え、もしかして北斗の子!?まじかよ〜めんどくせ」
「いや、あの、そんな、おふたりが想像するような関係では、」
焦って訂正をしようとぶつぶつと喋る私の手を慎太郎さんの大きな手が包み込む。驚いて目を合わせると、慎太郎さんはにっこり微笑んだ
慎「あいつほど一途な男はいないからさ、大丈夫だよ」
優「あいつほどめんどくさい男もいないけどな」
慎「こーち!余計なこと言うなよー」
「...はい。私も、そう思います」
慎太郎さんの笑顔に負けないぐらいの笑みを返すと、慎太郎さんは私の手をゆっくり離した
北斗さんは、こんなにも友人から好かれているんだな...
慎「ちなみに、今のはどっちの言葉に対して?」
「もちろん前者ですよ!!」
慎「さすがにか笑笑」












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。